韓国の昨年の自殺者、1日平均38人

「OECD自殺率1位の汚名すすぐ」 文政権が公言するも2年連続で増加

韓国の昨年の自殺者、1日平均38人

 韓国の自殺率が2年連続で上昇し、経済協力開発機構(OECD)1位の汚名をすすぐことができなかった。政府は2018年1月「国民の生命を守る3大プロジェクト」の一環として、16年に25.6人だった自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)を22年には17人まで引き下げるとしていたが、逆に自殺率は高くなっている。

 統計庁が22日に発表した19年の死亡原因統計によると、昨年のわが国の自殺率は26.9人で、18年(26.6人)より0.9%上昇した。韓国国内の自殺率は13年の28.5人から17年には24.3人へと4年連続で減少していたが、18年に前年比2.3人の増加に転じ、2年連続で上昇した。自殺者数の合計も17年の1万2463人から18年に1万3670万人、昨年は1万3799人へと増加した。昨年は1日平均38人が「極端な選択」をしたことになる。

 昨年、自殺は韓国人の死亡原因の5位(全年代合計)だった。10-30代では自殺が死亡原因の1位だった。

■年度別に見た韓国の自殺現況

 わが国は2003年から17年まで15年間「OECD自殺率1位」の不名誉から抜け出せなかった。そのため政府は2年前「年間自殺者数を1万人以内に抑え、OECD自殺率1位という汚名をすすぎたい」との目標を打ち出したが、依然として成果を出せていないわけだ。

 認知症のうち最も多くを占めるアルツハイマー病は、2018年には死亡原因の9位(死亡率12.0人)だったが、昨年は7位(13.1人)に上がった。統計庁は「2009年に死亡原因13位だったアルツハイマー病は、毎年順位が上がり続けている」と説明した。アルツハイマー病による死亡を含む認知症の死亡率は昨年20.2人で、10年前の09年(11.8人)のほぼ2倍となった。昨年の認知症の死亡率は女性(28.2人)が男性(12.2人)の2.3倍だった。

 昨年の死亡原因1位はがんだった。がんの死亡率は昨年158.2人で、18年より3.9人(2.5%)増えた。がんの種類別では肺がん(36.2人)、肝臓がん(20.6人)、大腸がん(17.5人)、胃がん(14.9人)、すい臓がん(12.5人)の順に死亡率が高かった。統計庁は「前年に比べ食堂がん(8.2%)、乳がん(6.8%)の死亡率は増加し、胃がん(-1.6%)、肝臓がん(-0.3%)は減少した」と説明した。

◆年度別に見た韓国の自殺現況

ホン・ジュンギ記者
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