この日、警察官に通行を制止された市民は「広場を封鎖し、通行を遮断したのは本当にコロナ防疫が理由だったのか」と疑問を呈した。実際にこの日午後3時ごろ、地下鉄光化門駅から100メートルほど離れたSタワーの駐車場では、出演者やスタッフなど50人以上がドラマ「スタートアップ」の撮影を行っていた。その中でマスクを着用していたのはわずか10人だった。警察の関係者は「われわれは集会を遮断している」とした上で「ドラマの撮影に問題があると判断すれば、ソウル市から規制や防疫の指導が入るだろう」と述べた。光化門封鎖の目的がコロナ防疫というよりも、ただ集会そのものの遮断にあることを示す光景だった。
周辺の商店主らは「これでは客が来るはずがない」とため息をついた。光化門で飲食店を経営するチョン・ジウンさんは「売場には50以上のテーブルがあるが、今日の客は1グループで売上げは5万ウォン(約4600円)しかなかった」と話してくれた。この日午後2時ごろ、光化門のフォーシーズンズホテル前では7人の活動家が「政治防疫・庶民経済破綻糾弾記者会見」を行ったが、その前には30人以上の警察官が立ちふさがっていた。参加者らは会見後「政治防疫を糾弾する」とのスローガンを叫んだ。