【コラム】与党に背を向ける韓国の「コロナ世代」

 北朝鮮軍が韓国国民を無惨に射殺した事件に関連して金正恩(キム・ジョンウン)政権や韓国与党に対する20代の視線が冷たいのも、公正の問題と関連がある。青年世代は、「金スプーン」中の「金スプーン」である金正恩の世襲体制を嫌う。昨年末のギャラップの調査では20代の91%が、金正恩に対し「好感を持たない」と答えた。金正恩の謝罪通知文に韓国与党が「格別な意味」とはしゃいでいることも、青年世代はとんでもないと思っている。KBSの調査で20代は、公務員射殺事件への韓国政府の対応は「誤っている」(69%)という回答が「よくやっている」(18%)を圧倒した。

 20代は、コロナ19によって就職面で崖っぷちに追い込まれた「コロナ世代」と呼ばれる。20代は、過酷な生存競争や脱落の恐怖に苦しみ、上の世代よりも公正性に対して極めて敏感だ。現在、韓国の全有権者に占める20代以下の割合は18%で大きくはないが、今後の選挙では「最大の勝負どころ」に浮上するだろう。進歩寄りの30-54歳(45%)と保守寄りの55歳以上(37%)が、どちらも過半数に達しないからだ。だが与党は、「仕事の面倒を見る」よりも「自分の仲間の面倒を見る」「北朝鮮政権の面倒を見る」ことの方に関心を注ぎ、若者に挫折感を抱かせている。与党側は暇さえあれば「20年政権」を叫ぶが、コロナ世代の苦痛に関心がないのであれば、それこそ次の選挙で勝つのも容易ではないだろう。

洪永林(ホン・ヨンリム)世論調査専門記者

■20代後半の失業者の割合、韓国が7年連続OECD1位…TOP10は?

◆20代後半の失業者の割合、韓国が7年連続OECD1位…TOP10は?

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 【コラム】与党に背を向ける韓国の「コロナ世代」

right

あわせて読みたい