ニセ軽油のせいで患者搬送中の救急車までエンストしていた

石油管理院「廃油と推定」…警察、業者の流通・製造経緯を捜査

ニセ軽油のせいで患者搬送中の救急車までエンストしていた

 最近、忠清南道論山市と公州市のガソリンスタンド2カ所で、ニセ軽油が販売されていたことが分かり騒動となっているが、救急車も該当のガソリンスタンドで軽油を入れて被害を受けていたことが確認された。

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 論山消防署が2日に明らかにしたところによると、先月26日午後5時20分ごろ、額を切った患者を大田市内の大学病院に搬送していた救急車のエンジンが突然止まったという。救急隊員はすぐに別の救急車を呼び、患者を同市内の大学病院に搬送したとのことだ。

 問題は、この救急車がニセ軽油を販売したガソリンスタンド2カ所のうち1カ所で給油していたということだ。当時は幸いなことに重傷患者あるいは緊急事態ではなかったが、まかり間違えばニセ軽油のせいで患者のゴールデンタイム(治療可能な時間)を逃しかねない状況に至る所だった。

 韓国石油管理院では、この軽油に廃油が混ざっていたものと推定している。問題となったガソリンスタンド2カ所で軽油を給油した後、故障した車は100台近くに達するという。

 これらガソリンスタンド2カ所の実質的な経営者は同じ人物であると言われる。論山市内のガソリンスタンドは国内のある石油会社ブランドとの契約が終了していたが、同ブランドの看板をつけたまま営業していたとのことだ。

 警察は、ガソリンスタンド経営者を追跡する一方、専門担当チームを作ってニセ軽油の流通・製造の経緯を捜査している。

 この事件は、最近インターネット上の車関連サークルや地域掲示板を通じて、ガソリンスタンド2カ所で軽油を入れた後に車が故障したというドライバーたちが集まって通報したことにより、警察が捜査に着手したものだ。

 このガソリンスタンドで軽油を購入した車の中には、排気ガス低減装置(DPF)の故障やエンストなどの被害が出ているものもある。

 現時点で警察に車の異常を通報したドライバーは約70人に達することが分かった。該当のガソリンスタンド2カ所は騒動が広がったためか先月29日から営業していない。

クォン・グァンスン記者
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