【コラム】韓国海運界の間違った構造改革がもたらした輸出危機

 事実、この状況は前政権の海運業構造改革の失敗によるものだ。韓進海運破たんで韓国は海運の競争力を失った。2010年に5位だった韓国の輸送サービス輸出順位は2019年に10位圏外となり、韓国の海運会社のアジア-米国路線占有率も12.2%から7%に下がった。

 さらに大きな問題は、1社のみが残ったために、資本主義の長所である競争とけん制の効果が今となっては期待できないという点にある。HMMは今年4月、世界3大海運アライアンスの一つである「ザ・アライアンス」の正式メンバーとして合流した。しかし、ザ・アライアンスはドイツの「ハパックロイド」と日本の「オーシャン ネットワーク エクスプレス(ONE)」が主導している。海運アライアンスの利潤構造に基づいて戦略的に航路を配置するため、韓国中心の航路運営は容易でない。かつての韓進海運と現代商船はグローバル4大海運アライアンスである「CKYHEアライアンス」「G6アライアンス」に所属していた。両社が今もあったとしたら、現在の船舶難に対して、もっと迅速に対応できたことだろう。

 韓進海運問題は過去の出来事であり、前政権の失敗だ。しかし、現在の船舶不足を放置すれば、現政権の海運政策も前政権の失敗に劣らない失敗として記録されるだろう。HMMの実績を見て笑ってばかりはいられないはずだ。

アン・ジェマン財界チーム長

■世界競争力ランキング1位はシンガポール、韓国23位、日本は?

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