【記者手帳】文在寅大統領着用マスクに書かれた「K清廉」の秘密

【記者手帳】文在寅大統領着用マスクに書かれた「K清廉」の秘密

 「K清廉、約束します」―文在寅(ムン・ジェイン)大統領が11月17日の国務会議で着用した黒いマスクに書かれた文言だ。「国際腐敗防止会議(IACC)を前に国民権益委員会が制作したマスク」という説明があったが、どこかぎこちなさを感じた。「K」は「K-POP」のように韓国固有の特性を持つものに付けられる一種の接頭語だ。しかし「性質と品格、品行が高く清潔で欲がない」を意味する「清廉」という言葉の前に、あえて「K」を付けて新造語を作らねばならない「韓国式清廉」というものが存在するのだろうか。

 そのため調べてみた。文大統領は11月の1カ月間、公式の席で「K」が付いた単語を計13回の日程で19回語った。2日に1回のペースだ。最も多く使った言葉は断然「K防疫」だ。10回の日程で15回使用した。韓国与党・共に民主党の執行部が総動員した11月16日の第3回韓国版ニューディール戦略会議では、民主党内の組織「Kニューディール委員会」や「Kニューディール本部」にも言及した。

 「Kバイオ」(11月18日、大韓民国バイオ産業イベント)や「Kコンテンツ」という言葉も登場した。文大統領は11月3日の国務会議の際、文化体育観光部(省に相当、以下同じ)が制作した「Kウェブトゥーン・マスク」を着用し「ウェブトゥーン(電子コミック)は今やKコンテンツを代表するジャンルとなり、『新韓流』という評価も聞くようになった」と述べた。

 新造語「K防疫」の洪水の中で、民主党のある最高委員はまた新しい単語を創造した。防弾少年団(BTS)メンバーの兵役延期を可能にする法案が国会国防委員会で可決した際、フェイスブックに「BTS兵役延期がK韓流の世界化だ」と書き込んだのだ。韓流は英語で「Korean Wave」だから、「K韓流」を英語にすると「KK Wave」になってしまう。「駅前前」という言葉と同じようなケースだが、このままでは「K大韓民国」だとか「K韓国人」「Kキムチ」などの言葉まで出てくるかもしれない。v

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