生活用品専門店「ダイソー」で、5000ウォン(約480円)で販売されている「ベビーバス」から基準値の612倍を超える環境ホルモンが検出された。インターネット上の母親向けコミュニティー・サイトを中心に、メーカーを相手取った集団訴訟の動きまで起こっている。
産業通商資源部(以下、産業部)国家技術標準院は10日、「テヒョン化学工業が製造した『ベビーバス・コスマ』の排水口の栓から基準値の612.5倍を超えるフタル酸系可塑剤の成分が検出された」として、メーカーに対しリコール命令を下した。この製品は昨年10月からダイソーで「水が抜けるベビーバス」という名前で販売された。シンクにぴったりのサイズで、コストパフォーマンスがいいことから大人気となり、ネット上の母親向けコミュニティー・サイトでは「国民ベビーバス」とまで呼ばれていた。フタル酸系可塑剤はプラスチックを柔らかくする時に使う化学添加剤だ。長期間さらされれば肝臓損傷や生殖機能低下を引き起こす可能性がある。
ダイソーは11日、「ベビー向け商品の安全管理が徹底していなかった点について心から謝罪する。製品を購入した方々に全国のダイソー各店で返金措置を取り、最後まで責任を尽くす」と明らかにした。ダイソーは同日から購入者に対し、購入日時・包装開封や使用の有無、領収書の有無にかかわらず、返金措置を取ることにした。
ダイソーによると、このベビーバスはテヒョン化学工業が生産し、キヒョン産業が販売を担当した。ダイソーはキヒョン産業から納品を受けてベビーバスを販売してきた。ダイソー側は「該当のベビーバスは最初の入庫段階で国家公認試験成績書など安全性品質検査を通過していた。追加入庫過程でメーカーが安全基準を守らず製品を生産・納品し、有害物質基準が相当量超過したベビーバスの販売にまで至るという不具合が発生した」と説明した。
産業部は、同製品に対して全量リコール命令を下しただけで、これといった被害救済措置は打ち出していない。赤ちゃんにどのような影響があるのか、今後異常反応が出た場合、どのように対処すべきか、などの説明はなかった。しかし、消費者の間では母親向けコミュニティー・サイトを中心に集団訴訟の動きが起こっている。法務法人・大陸亜州所属のイ・スンイク弁護士は10日、母親向けコミュニティー・サイトで、有害物質が検出されたベビーバス・メーカーを相手取る集団訴訟を起こすと発表した。
子どもに異常反応が現れたという人も少なくない。ある人は「息子が生まれてから4カ月間、このベビーバスで毎日お風呂に入れたが、黄だんのため血液検査を先日した。肝臓の数値が高いということだったが、ダイソーのベビーバスを使ったからではないでしょうか」と不安を訴えた。この書き込みには「うちの子も肝臓の数値がやや高い」というコメントが相次いで寄せられている。