これまでもジュンヨン氏の展示会があるたびに特別扱い問題が起こっていた。2017年の錦湖美術館メディアアート展、2018年の平昌冬季五輪メディアアート展、今年のパラダイス文化財団ART LABフェスティバルなどをめぐって、いろいろささやかれた。ひっそりとした地方の美術館にもジュンヨン氏の作品が展示された。ジュンヨン氏の雇用情報院特恵採用疑惑も解消されていない。
ジュンヨン氏はそうした疑惑が伝えられるたびに「悔しい」と言う。しかし、多くの国民は大統領の息子の相次ぐ成功と幸運が純然たる実力によるものなのか疑問を抱いている。大統領の娘が突然海外に移住した理由もまだ明らかになっていない。移住を手助けしたと見られている企業関係者は与党公認で国会議員になった。この人物に対する捜査はしているのか、していないのか、知る由もない。大統領の家族の身の振り方は決して容易ではない。新型コロナ支援金は、展示が中止となって困窮している芸術家たちに対し、国民の税金を使って支援するものだ。大統領の息子がその支援金をもらわなければならないのか、問いたださずにはいられない。