【萬物相】外国語にない「ネロナムブル」

 大学教授団体による新聞「教授新聞」が今年の四字熟語に「我是他非」を選んだ。「私は正しく、他の人は間違っている」という意味だ。もともとは「ネロナムブル」を選んだのだが、これに合う四字熟語がなかったため、仕方なく「我是他非」にしたという。我是他非は「ネロナムブル」の本当の意味を表現できていない。そう考えると、「ネロナムブル」にぴったり当てはまる外国語の表現があるか気になった。米国在住の著述家チョ・ファユ氏は「英語では『double standard(二重規範)』という言葉が似ているが、『ネロナムブル』のようなニュアンスはない」と説明した。

 現政権ほど「ネロナムブル」という言葉が多く使われた時期はなかった。チョ国(チョ・グク)前法務部長官は「ネロナムブル」の「ラスボス」として登場した。「チョロナムブル(チョ国+ネロナムブル)」という言葉まで生まれた。あきれたのは、この政権の青瓦台の各執務室には「春風秋霜」という言葉が掲げられていることだ。「他人には春風のように温かく接し、自分には秋の霜のように冷たく厳格にせよ」という意味だ。それなのに、実際の行動は「ネロナムブル」である。それでも恥じ入るどころか、かえって目をむいて腹を立てる。どれだけ独特の精神世界を持っているのか理解できない。

金泰勲(キム・テフン)論説委員

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