イラン中央銀行総裁、韓国外交次官に「凍結資産の利子問題も解決すべき」

「他国とは米国の制裁下でも正常な取引が可能」

イラン中央銀行総裁、韓国外交次官に「凍結資産の利子問題も解決すべき」

 イランが、韓国に凍結されている石油輸出代金問題の解決を求めるとともに、利子の支払いも要求していることが分かった。テヘラン・タイムズなど現地メディアは11日(現地時間)、イラン中央銀行のヘンマティ総裁が同日、韓国外交部(省に相当)の崔鍾建(チェ・ジョンゴン)第1次官と会談し、米国の経済制裁によって韓国の銀行の口座に凍結されている石油輸出代金の支払い問題の解決を求めるとともに利子問題についても言及した、と報じた。

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 韓国国内の銀行に凍結されているイランの石油輸出代金の規模は約8兆ウォン(約7600億円)に達する。ヘンマティ総裁は会談で「イランに支払われるべき石油輸出代金が2年以上も韓国の銀行の口座に凍結されているというこの状況を受け入れることはできず、このまま見過ごすようなことはしない」と述べた。ヘンマティ総裁はその上で「韓国の銀行に数年間凍結されている我々の輸出代金には利子さえも付いていない」として、利子の問題まで持ち出した。

 実際にこの日の会談では利子支払い問題も主要な案件として扱われたことが分かった。ヘンマティ総裁はこの日、韓国側に対し、これまでたまっていた不満をぶちまけた。同総裁は「米国の経済制裁があっても、我々は他の国々と輸出代金の取引ができた」として「韓国は我々の主な貿易パートナーであるにもかかわらず、我々は依然として韓国の銀行に凍結されている資金に手を付けることができずにいる」と不満を表明した。

 その上で「1年半前、副首相と経済長官を含む韓国の当局者たちとの話し合いで、石油輸出代金の凍結解除の問題について取り上げ、韓国側は協力を約束したが、残念ながら実現していない」とも述べた。これに先立ち韓国政府は、米国の対イラン制裁によって韓国の銀行に凍結されたイランの石油輸出代金の処理問題について、イラン側との協議を続けてきており、新型コロナウイルスのワクチン購入のために凍結資金を使用する案なども取り上げられた。

 こうした案を本格的に話し合うために崔鍾建第1次官一行がイランを訪問することになったわけだが、一行が訪問する5日前の今月5日、ペルシャ湾海域で韓国人ら船員20人を乗せたタンカーがイランの革命防衛隊に突然拿捕(だほ)された。イランは拿捕の表向きの理由として海洋汚染規定違反を挙げたが、実際には石油輸出代金の凍結解除を求めて韓国に圧力をかけるために、意図的に仕組んだものだとの分析が支配的だ。

チョン・ジソプ記者
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