「脱原発を掲げる韓国がどうやって北朝鮮原発建設計画を…」

北朝鮮原発建設の波紋
IAEA元幹部も「異常」

「脱原発を掲げる韓国がどうやって北朝鮮原発建設計画を…」

 オリ・ハイノネン元国際原子力機関(IAEA)事務局次長は1日(現地時間)、韓国産業通商資源部(省に相当)が2018年4月に行われた南北首脳会談直後から「北朝鮮地域での原発建設」を検討していたことについて「(韓国政府が)何を議論し、どのような計画を進めようとしたか解明することが最も重要だ」との考えを示した。ハイノネン氏はこの日、米政府系放送「ボイス・オブ・アメリカ」の番組に出演し「原子力発電の中断が決断された状況で、北朝鮮での原発建設計画を韓国政府はどうやって正当化できるのか」とした上で、上記のように述べた。

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 ハイノネン氏は「国連安保理決議1718号と2397号には『北朝鮮における全ての核兵器と現存する核開発計画を直ちに廃棄しなければならない』と明記されているが、この核開発計画には(寧辺の)軽水炉や5メガワット原子炉なども含まれている」「そのため誰かが北朝鮮に(既存の)原子炉に代わる施設を建設するとなれば、これはおかしなことだ」と指摘した。

 ハイノネン氏はさらに、「(北朝鮮で原発を建設することは)韓半島エネルギー開発機構(KEDO)の事業とは次元が違う。1990年代にKEDOが活動していた当時、北朝鮮は怪しい動きを続けてはいたが、核兵器は保有してはいなかったし、核拡散防止条約(NPT)にも加入していた」と説明した。KEDOは韓米日と欧州連合(EU)が1994年の米朝ジュネーブ合意に従い、北朝鮮の咸鏡北道新浦の琴湖地区に軽水炉原発を建設するために発足させた。産業通商資源部は2018年5月に作成した「北朝鮮原発」に関する文書の中で、このKEDOの事例について詳しく取り上げ、その上で琴湖地区に原発を建設する第1案を「最も説得力がある」と指摘していた。

 これに対してハイノネン氏は「北朝鮮がNPTに復帰しない限り、北朝鮮の地に原子炉を建設することはできない」と明言した。第2案とされる非武装地帯(DMZ)での原発建設についても「原子炉の稼働には冷却水が必要だ。そのため場所は東海か西海周辺にしなければならない」と説明した。

李竜洙(イ・ヨンス)記者
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