【独自】白雲揆元長官、「月城原発稼働すれば赤字」との虚偽文書作成指示

韓水原が意見書作成、原子力安全委に「閉鎖決定」説得

【独自】白雲揆元長官、「月城原発稼働すれば赤字」との虚偽文書作成指示

 白雲揆(ペク・ウンギュ)元産業通商資源部長官が2018年、韓国水力原子力(韓水原)が自ら「月城原発1号機は稼働すればするほど赤字が出る」という趣旨の虚偽の意向書を作成するよう担当公務員を通じて指示していたことが10日までに分かった。意向書は月城原発1号機早期閉鎖の鍵を握っていた韓水原の理事会と原子力安全委員会の委員を説得するとともに、その後の民事・刑事訴訟に備えるために作成されたとされる。

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 本紙の取材を総合すると、白元長官は月城原発1号機の稼働中断作業が進んでいた18年4月、韓水原にそうした指示を下したという。その後、産業通商資源部の担当職員と韓水原は月城原発1号機の損益分岐点と通常稼働率の数値を捏造(ねつぞう)し、経済性評価報告書に「引き続き稼働すれば、利益はマイナスになる」という結論を盛り込んだ。

 白元長官が虚偽の意向書を作成させ、経済性評価を捏造したのは、韓水原の親会社である韓国電力公社の株式49%を民間が保有していることが背景にあるとされる。採算性がある月城原発を閉鎖すれば、民間株主が損害を受けたとして、損害賠償訴訟を起こしたり、背任など刑事責任を追及したりする可能性があるからだ。

 結局、韓水原による虚偽の意向書と捏造された数値で作成した経済性評価報告書に基づき、韓水原理事会は18年6月15日、月城原発1号機の早期閉鎖を議決。原子力安全委に運営変更許可を申請し、19年12月24日に稼働中断を承認を受けた。白元長官は反論を求める本紙の電話取材を受けなかった。

キム・アサ記者 , チョ・ベッコン記者
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