3万ドルを守った韓国1人当たり国民所得…イタリアを僅差で上回る可能性も

3万ドルを守った韓国1人当たり国民所得…イタリアを僅差で上回る可能性も

 韓国の国民総所得(GNI)は2年連続で減少した。新型コロナウイルスによる経済への影響とウォン安が重なったためだ。韓国銀行は4日、2020年の1人当たりGNIが3万1755ドルとなり、前年に比べ1.1%減少したと発表した。韓国の1人当たりGNIは2017年に3万ドルの大台に乗り、18年に過去最高を記録した後、19年から減少に転じた。20年も減少が続き、世界的な金融危機当時の08-09年以降で初めて2年連続の減少を記録した。

■韓国の平均賃金4万2300ドルでOECD19位、日本は?

 GNIは一国の国民の平均的な生活水準を示す指標だ。名目GNIを統計庁の推計人口で割り、為替レートを反映して算出する。韓銀のシン・スンチョル国民勘定部長は「20年の実質成長率が低下する一方、ウォン安が進み、GNIが減少した」と説明した。20年は名目国内総生産(GDP)は前年比0.9%減少した。ウォンの対ドル相場は1ドル=1180.1ウォンで、前年(1165.7ウォン)に比べ1.2%のウォン安だった。ウォン安効果を除くウォンベースでの1人当たりGNIは前年より0.1%増えた。

 GNIが減少はしたものの、1人当たりGNIは3万1000ドル台を守り、主要7カ国(G7)のイタリアを上回る可能性が高まった。19年に韓国をわずかな差で上回ったイタリアは昨年、1人当たりGNIがマイナス7%を記録した。しかし、イタリアはGNIをユーロ建てで発表するため、正確な為替レートを反映した順位は近く国際機関が明らかにする予定だ。

 洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相は同日、フェイスブックを通じ、「昨年のマイナス成長は避けられなかったが、国民的な努力で相対的に善戦した」とした上で、「1人当たりGNIはウォンベースでは小幅ながら伸びを維持し、ドルベースでも困難な状況で3万ドルを守ったところに意味がある」と指摘した。

キム・シンヨン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 3万ドルを守った韓国1人当たり国民所得…イタリアを僅差で上回る可能性も

right

あわせて読みたい