【萬物相】浦項工大の悩み

 ポステックの理事会が先日学校を国立に転換する方向で議論を行っていたことが伝わり、注目を集めている。法人はポスコ株2%やその子会社の株式など1兆ウォン(980億円)以上の資産を保有しているが、実際の学校経営に使える資金は他の大学に比べてあまりにも微々たるものというのがその理由だ。株式の配当金などで現状維持は可能なようだが、将来に備えてAI大学院やバイオセンターといった大規模研究施設を建設し、優秀な研究者を誘致したくとも資金面での余力がないのだ。

 韓国国会では先月末に特別法まで制定し、全羅南道羅州に韓電工大の建設を進めている。文在寅(ムン・ジェイン)大統領による湖南(全羅南北道)向けの公約という理由以外に設置する理由がわからない大学だ。開校から10年間でなんと1兆6000億ウォン(約1600億円)もの資金が投入されるという。ポステックのように優秀で必要な大学が資金不足を理由に「大学の寄付」まで検討されている今の状況では考えられないことだ。この「文在寅工大」を設立する資金でポステックのような本当の大学を支援してはどうかと誰もが考えるだろう。

キム・ミンチョル論説委員

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