韓国の政府債務、増加ペース世界2位…「債務爆発」を防ぐ財政政策を=IMF

韓国の政府債務、増加ペース世界2位…「債務爆発」を防ぐ財政政策を=IMF

 国際通貨基金(IMF)のアンドレアス・バウアー・アジア太平洋副局長兼韓国ミッション団長は13日、ブルームバーグのインタビューに対し、「韓国は人口の高齢化が進み、(それに伴う)追加債務が発生しても、その借金が後で爆発(explode)しないように財政政策を長期的な枠組みに含めるべきだ」と述べた。バウアー団長は「韓国政府がコロナ対応のために財政余力を使うのは正しい方向性だが、これからの計画を立てるべきだ」と指摘した。また、「韓国の堅実な製造業部門と良質な労働力のおかげで現在の借金(政府債務)に持ちこたえられるが、人口構造が高齢化すれば、増大する医療費などが懸念材料になる」と分析した。

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 バウアー団長の指摘は韓国の政府債務増加ペースが速いからだ。IMFは今月初め、財政動向報告書を通じ、韓国の国内総生産(GDP)に占める政府債務の割合が5年後の2026年には69.7%に達すると予想した。昨年(48.7%)に比べ21ポイント上昇するとの予測だ。債務増加幅はIMFが先進国に分類している35カ国でエストニアに次ぐ2位だ。先進工業国では韓国の政府債務の増加ペースが事実上最速という警告だ。全国民への雇用保険拡大、高齢層と児童への福祉拡充などで政府の歳出が増え、財政の健全性は急速な悪化が見込まれる。一方、IMFは韓国の経済成長率が今年と来年、2年連続で先進国平均に届かないと予想した。

 バウアー団長は今年1月、韓国政府との年例会議後、「今年の予算案に占める財政赤字の規模がやや増えても、今後数年の漸進的な財政健全化で相殺が可能だ」とした上で、「そうした意味で韓国政府の財政準則提案を歓迎する」と発言した。しかし、昨年12月に韓国国会に提出された財政準則はまともに審議が行われないまま、4カ月にわたり放置されている。

 バウアー団長は「韓国は大企業主体の経済を革新するための規制緩和が求められる」とし、「韓国経済は厳しい規制を受けている。成長の大半は若い企業がもたらす。若い企業は最初は小さく、急激に成長するが、(そうした企業のための)規制緩和がこれまでの韓国経済でやや不足していた」と指摘した。

金正薫(キム・ジョンフン)記者
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