中国「米国は日本の731部隊の資料で生物兵器を研究」

 米国が中国・武漢の生物学実験施設からコロナウイルスが流出した可能性を取り上げる中、中国国営メディアが「米国バージニア州の米軍基地『フォート・デトリック』と旧日本軍の731部隊は関連があった」と報じて反撃している。生物兵器の研究で有名なフォート・デトリックは、コロナの起源との関連で調査すべきだと中国側が主張している場所で、731部隊は日本が中国人などを対象に生体実験を行った部隊だ。

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 731部隊はコロナとは直接の関連はないものの、中国で関心が高い抗日・愛国主義の素材だ。このため、米国のジョー・バイデン大統領が最近、中国・武漢の実験施設からコロナウイルスが流出した可能性を提起したことを受け、中国の宣伝当局は注目度が高い抗日素材だ国内世論を結集しようとした-という解釈がなされている。

 新華通信など中国メディアは3日および4日の二日間にわたり、「秘密解除、米国フォート・デトリックと中国を侵略した日本731部隊の醜悪な取引」という記事を掲載した。1945年の日本敗戦後、米国が731部隊関係者らを赦免する条件として同部隊の人体実験、細菌戦研究資料の引き渡しを受けた、という趣旨だ。その上で「731部隊から引き取った資料を基に、米国はフォート・デトリックで生物兵器研究を急速に発展させることができた。現在、フォート・デトリックは米軍のP4(最高防護等級)生物研究施設になった」と伝えた。

 中国外務省の汪文斌報道官は4日のブリーフィングで「米軍側と731部隊の歴史とを連結して考えてみると、(現在)米国内外の生物軍事活動に関する疑惑がいつ解消されるのか気になる」と語った。中国政府は、コロナ中国起源説に対抗し、昨年からフォート・デトリックなど米国の生物学実験施設を調査すべきだと主張してきた。

北京=パク・スチャン特派員
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