「6・25戦争から71年…韓国軍捕虜は今も北朝鮮に」

 1950年6月30日、当時19歳だったキム・ソンテ2等中士(軍曹)は京畿道揚州で負傷した中隊長を背負いながら走っていたところ、北朝鮮に捕まり捕虜となった。収容所から脱出しようとした際にみつかり、今度は刑務所に入れられた。捕虜となってからは軍馬訓練所や炭鉱などで労役に苦しんできたが、2001年に脱北に成功し韓国に戻った。北朝鮮に捕らわれてから51年が過ぎた2001年8月、キムさんは首都機械化歩兵師団で転役を申告した。90代の高齢者となったキムさんは「1105214という私の軍番を一瞬も忘れたことはない」と語る。

■「世界で最も平和な国」1位はアイスランド、韓国48位、TOP10は?

 キムさんのような韓国軍の捕虜を題材とする映画が封切られる。脱北民を支援する社団法人「勿忘草(ムルマンチョ、忘れな草)」は護国報勲の月である6月を迎え、24日にソウル市忠武路の明宝(ミョンボ)アートホールで韓国軍捕虜の救出作戦を描いた短編映画「POW(Prisoners Of War、戦争捕虜)」の試写会を開催する。わずか20分のこの映画は戦争当時、北朝鮮軍に捕らえられ労役に苦しむ捕虜を韓国軍要員が救出するという内容だ。キムさんが韓国軍捕虜のチョン・ヨンシン役を、ユーチューバーのイ・グン大尉が要員役を演じる。

 映画を企画した勿忘草のパク・ソンヨン理事長は「脱北者たちの証言を総合すると、今も北朝鮮には韓国軍捕虜が100人以上はいるようだ」「戦争が起こって71年が過ぎたが、今なお捕虜問題は解決していないため、今回の映画を企画した」と説明した。映画は24-25日に明宝アートホールで上映される。イ・グン大尉も26日に自らのユーチューブ・チャンネルに映画を掲載する予定だ。

キム・ミンギ記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい