「赤い血統引き継ごう」…習近平主席、毛沢東の前で皇帝政権ほのめかす

結党100周年5日後に控え毛沢東の旧執務室訪れた習近平氏
「新たな業績作るため努力せねば」

 中国共産党結党100周年記念(7月1日)まであと五日となった26日。中国の習近平国家主席と中国指導部が北京・中南海地区にある豊沢園を訪れた。毛沢東元国家主席が1949年から17年間仕事をし、暮らした場所だ。中国軍の6・25(朝鮮戦争)出兵決定もここで下された。

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 習主席は毛沢東に関する映像を見た後、毛沢東が生前に着ていたコート、読んだ本、署名した重要文書を見て回った。国営の中国中央テレビは「(豊沢園は)毛沢東同志が新中国の樹立と建設に関する一連の大戦略を立てた所だ」「(習主席と指導部らは)毛沢東同志の優れた功績と崇高な風ぼうを思い出した」と報道した。この日の行事は、中国共産党の支部である中央政治局が1・2カ月に1回開く集団学習行事の一環だ。

 習主席は見学を終えて開いた会議で、「歴史と人民に恥ずかしくない新たな成果を作るために努力しなければならない」「私たちのような長期執権党には、初心と使命を忘れ、大衆と乖離(かいり)することほど大きな危険はない」「過去の歩みを振り返り、前途を見つめつつ、我々は必ず赤い血統(共産主義)を引き継いで行かなければならない」と述べた。

 中国当局は、中国共産党結党100周年を控えるにあたり、毛沢東の業績と精神を連日強調している。毛沢東は国民党との内戦で勝利し、1949年に中国を建国し、1976年に83歳で死去するまで27年間にわたり統治した。習主席が毛沢東の旧執務室を見学したのは、「偉大なる領袖(指導者)」と呼ばれた毛沢東のように強力な指導者になろうという意志が反映されていると解釈できる。2018年の国家主席任期制限撤廃で、習主席は2028年まで政権を執る可能性が高くなった。

 世界2位の経済大国になって、国際社会の発言権が大きくなったものの、技術・理念など各方面で米国との競争が本格化していることから、毛沢東時代の奮闘を強調し、党内の雰囲気を引き締めるという意味合いもある。習主席は今月18日、「中国共産党歴史展覧館」を訪れた際、最高指導部と共に「永遠に党を裏切らない(永不反党)」で終わる入党宣誓を読み上げ、その後、裁判所や軍などでもこれを行っている。

北京=パク・スチャン特派員
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