「南シナ海をあえて中国の海と表示」 ベトナムがネットフリックスのドラマを排除

 ベトナムは最近、中国が巧みに経済および文化領域で自分たちの主張の盛り込まれたコンテンツを浸透させるのに対し、まるで「モグラたたき」をするかのようにことごとくたたきつぶす形で緻密な対応をしている。19年にホーチミン市のモーターショーにおいて、フォルクスワーゲンの展示車両でカーナビの地図に九段線が表示されたことから、ベトナムの関税当局はこの車を中国から輸入した業者に罰金を科し、営業停止処分を下した。同年、ドリームワークスと中国の制作会社「Pearl Studio」が共同制作したアニメーション作品『スノーベイビー』に九段線が登場すると、上映の全面取り消し処分を下したこともあった

 ベトナムは中国から漢字や儒教文化などの影響を受け、イデオロギー的にも同じ共産主義国だが、歴史的には感情の溝が深い。親中路線を取っていたカンボジアにベトナムが侵攻すると、中国はベトナムを攻撃し、1979年に両国間で戦争が起きて91年まで関係が断絶していた。

 南シナ海での領有権争いで両国間の武力衝突に再び火が付きかねない、という懸念も消えていない。実際、ベトナムは今年4月から南シナ海での影響力拡大に対応するため海上民兵隊の増強に乗り出している-と、香港紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」(SCMP)が中国の軍事雑誌の内容を引用して報じている。

■「アジア・パワー指数」1位は米国、韓国7位…中国は?

キム・ジウォン記者
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