韓国の裁判所は許可・関税庁は「輸入禁止品」…ラブドール、判決と現実が乖離

 ところが、A社のラブドール輸入実績はゼロだ。税関は「それぞれの判決は当該物品にのみ効力がある」とし、大法院の判決が確定した1件だけ通関を許可し、残りは大法院で敗訴が確定するまで通関を認めないとの立場だ。通関が認められた1件も訴訟過程で注文がキャンセルされ、輸入できなかったという。A社関係者は「ラブドール輸入不許可による累計被害額だけで少なくとも数億ウォンだ」と話した。

 現在韓国国内でラブドールの製造、販売は可能だ。部屋を貸し、客にラブドールを利用させるいわゆる「リアルドール体験部屋」で使われるラブドールの大半は国産だという。輸入業者は「国産ラブドールはよくて、外国産ラブドールはだめだというのは論理的矛盾だ」と話した。

 しかし、関税庁関係者は「最近ラブドールの輸入禁止を求める青瓦台への国民請願に26万人以上が賛成するなど、まだ国民の相当数はラブドールが風俗を害すると考えている。ラブドールを輸入すべきだという国民的共通認識が形成されるまでは輸入を保留せざるを得ない」と語った。国産品と差別しているとの指摘については、「税関の手続きを管轄する関税庁の管轄外だ」とした。

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クォン・スンワン記者
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