英研究チーム「新型コロナでIQ低下」

英国の脳科学研究チーム「最大7ポイント下落」…重症であるほど深刻に

 新型コロナに感染したら頭が悪くなりかねない、という研究結果が出た。医学領域の国際的学術誌「ランセット」は、コロナにかかって回復しても以前に比べIQ(知能指数)が最大で7ポイント低くなることがあり得る、という結果を収めた研究論文を7月末に掲載した。例を挙げると、IQ117だった人がIQ110まで知能指数が下がることもあり得る、という話だ。

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 英国の脳科学者でインペリアル・カレッジ教授のアダム・ハンプシャー氏が率いる研究チームは昨年1年間、英国人8万1337人を対象に認知能力の変化を調査した。このうち、新型コロナにかかった人は1万2689人。この人々に対して言語推論、空間認識など、さまざまなGBIT(英国式知能検査。グレート・ブリテン・インテリジェンス・テスト)を実施した。

 その結果、新型コロナにかかった人に認知能力の低下現象が現れ、病状が重かった人ほど下落の幅が大きかった。研究チームは、感染者の中でも「病院に入院して人工呼吸器を取り付けていた人」の場合、伝統的なIQ検査で7ポイントに相当する知能指数の低下があったという結論を得た。このほかのIQ下落幅は「病院に入院したが人工呼吸器を取り付けてはいない人」がおよそ3.9ポイント、「呼吸器疾患を生じたが家で治療を受けた人」がおよそ1.9ポイントだった。

 米国では、新型コロナにかかった際、アルツハイマー病に似た症状が現れることがあり得るという研究結果が出た。テキサス大学の脳神経研究チームは、アルゼンチンの60歳以上の新型コロナ感染者200人について認知能力の変化を調査した。その結果、感染してから3-6カ月が経過した時点で、調査対象者の半数が物忘れに苦しんでおり、全体の4分の1は物忘れ以上の認知能力低下に見舞われていることが判明した。この研究を主導したテキサス大学のガブリエル・ド・エラスキン教授は、CNNテレビのインタビューで「新型コロナにかかった際、嗅覚を失うケースがあるが、脳で嗅覚を担当する部位とアルツハイマー病の影響を受ける部位が重なっている点に注目している」と語った。

パリ=ソン・ジンソク特派員
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