【独自】国連対北制裁逃れの指南書、京畿道が配布

韓国国内61の自治体に配布
京畿道「対北支援に携わる公務員を助けようという意図」

【独自】国連対北制裁逃れの指南書、京畿道が配布

 京畿道が、国連の北朝鮮制裁免除を要請できるこつを整理したマニュアルを作り、韓国国内61カ所の地方自治体に配布していたことが4日に明らかになった。最大野党「国民の力」に所属する韓起鎬(ハン・ギホ)議員が京畿道から提出を受けた資料によると、京畿道は今年5月31日、京畿道内のおよそ30の市・郡だけでなくソウル・釜山・仁川・蔚山・慶南・忠南・全北・大田・江原・忠北の29の市・郡・区にも『京畿道南北交流協力事業のための対北制裁免除実務マニュアル』を発送した。これらの自治体は、今年5月に李在民(イ・ジェミョン)京畿道知事など与党側の人物が立ち上げた「南北平和協力地方政府協議会」に所属している。

■自国で報道されたニュースを信頼できますか? 韓国は最下位、日本は?

 京畿道は同マニュアルで、国連の北朝鮮制裁を免除される方法について詳細に案内した。制裁免除申請書の様式と作成方法、承認事例などを説明し「北朝鮮独自に当該事業を代替することができない根拠を提示しなければならない」「北朝鮮側の機関には『道人民委』『郡人民委』も含めることができる」というアドバイスも行った。また「国連制裁委の専門家らは、新たな質問と釈明を次から次へと要求できる」とし「北朝鮮住民や恵まれない階層にぜひとも必要な事業であることを浮き彫りにし、免除が必要だと整理しなければならない」と記した。京畿道は「国連制裁委は北朝鮮の特定階層や高位階層に支援物資が流れていくことや用途外の活用を防止することに非常に神経を使っている」とも指摘した。国家情報院(韓国の情報機関)は今年3月、国会情報委員会で「平壌の上流階層に配給するためとして高級洋酒や洋服など『生活必需品』の輸入許容を要求している」と明かした。

 韓起鎬議員は「国連の北朝鮮制裁は北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止するためのもので、北朝鮮を利する行為を包括的に禁じている」とし「京畿道は、こうした北朝鮮制裁をすり抜ける『小賢しい裏技』マニュアルを作っているのではないか」と指摘した。これについて京畿道は「人道主義的な対北支援を準備している一線の公務員が関連業務処理において難しさを経験したことから整備した、実務支援の文献」だと説明した。

ウォン・ソンウ記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 【独自】国連対北制裁逃れの指南書、京畿道が配布

right

あわせて読みたい