韓国女性団体協議会所属の60団体「尹美香保護法案、撤回せよ」

「尹美香・与党議員は本当にずうずうしい」

韓国女性団体協議会所属の60団体「尹美香保護法案、撤回せよ」

 無所属の尹美香(ユン・ミヒャン)議員と与党「共に民主党」の議員らが最近、日本軍慰安婦被害者・遺族だけでなく関連団体の名誉毀損(きそん)を禁じる、いわゆる「尹美香・正義連(正義記憶連帯)保護法」を発議したことを巡り、韓国の各女性団体は24日「即刻撤回すべき」と反発した。

■2020年腐敗認識指数、韓国は6ランクUPの33位…日本は?

 韓国女性団体協議会に所属する60の女性団体はこの日、共同声明を出して「この法案はわずか10日前に文在寅(ムン・ジェイン)大統領が『被害者中心の問題解決』を約束したメッセージに正面から背く行動」とし「尹議員と一部与党議員は本当にずうずうしく、嘆かわしいばかり」と批判。さらに「日帝の暴圧的人権じゅうりん事件である慰安婦制度によって数多くの女性たちが苦痛を味わってきたのに、これを利用して富を蓄積し、法を犯す行為に及んだ団体の代表者らを、どうして保護しようとするのか」とも主張した。

 野党側の大統領選ランナーの非難も続いた。保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)元検察総長陣営のキム・ギフン副スポークスマンは論評で「この法案が被害者遺族を保護するというのはただの口実で、『尹美香と挺(てい)対協』を守りたいとおおっぴらに言っている」「『募金をハルモニ(おばあさん)たちのために使わなかった』という趣旨で問題提起してきた李容洙(イ・ヨンス)さんの名誉を損ない、遂には『人格殺人』をすることになる」とコメントした。ユ・スンミン元議員側も「慰安婦のハルモニを悪用するのではなく、むしろ『犯罪者保護法』を作るというのが、その下心に符合しているとみられる」と主張した。元喜竜(ウォン・ヒリョン)元済州知事は「民主党が立法暴走して自らに免罪符を与えているが、いっそのこと『民主党批判および処罰禁止法』を作るべき」と皮肉った。「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)代表は「『尹美香保護法』は対北ビラ禁止法、言論仲裁法に続いて良心の自由にさるぐつかませようようとする反自由主義シリーズ」「民主党は炭素中立基本法を単独でこっそり議決する際、尹議員を野党役のジョーカーとして活用したが、でたらめな助け合いに驚かされる」と語った。

 しかし尹議員はこの日、韓国国会で取材に応じて「尹美香保護法だとかいうが、この法律は被害者保護法」だと主張し「日本大使館前の水曜デモに行ってみろ」「例えば『これ(デモ)はフェイク、詐欺』と言う行為から被害者を保護する法案だと考えている」と語った。「尹美香保護法ではないか」という指摘には「尹美香はいまここにいる」と返した。一方、民主党の李素永(イ・ソヨン)スポークスマンは「民主党レベルで推進する法案ではなく、個別の議員レベルの法案」だとし「党レベルで公式に議論したことはなく、所管の常任委に回付のみ行われているにとどまる」と説明した。

キム・スンヒョン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 韓国女性団体協議会所属の60団体「尹美香保護法案、撤回せよ」

right

あわせて読みたい