【コラム】中国が憎くても中国語を学ばねば

 このような現象は気がかりだ。中国は好むと好まざるとにかかわらず、韓国の重要な政治・経済パートナーだ。2013年以降、中国はずっと韓国の最大貿易相手国だ。韓国の全輸出額において対中輸出が占める割合は25.8%で、米国(14.5%)と日本(4.9%)を合わせた数字を上回る。中国にとっても、韓国は1999年以降すっと「輸出4位国」の座を占めている。中国人たちは特に「言葉遊び」が好きだ。ビジネスミーティングはもちろん、首脳間の会談でも、何かと故事成語や漢詩を引用して真意をのぞかせる。筆者は2017年、中国である実業家を朝鮮日報主催のアジアン・リーダーシップ・カンファレンス(ALC)の講演者として招こうと、交渉のために会ったが、「『資治通鑑』を読んで解釈しなさい」というテストを出された。

 中国語人材の養成は、韓国の競争力を確保するために一層奨励されるべきだ。高麗時代に「通文館」、朝鮮建国後には「司訳院」という外国語の通訳・翻訳を担当する官庁を設置し、中国語を教育していたのは、国が生き残るのに不可欠だったからだ。だが、17世紀に明を滅亡させた清を蛮人と軽蔑する風潮の中、「新しい中国語」である満州語の人材を見つけるのは難しくなった。中国語も満州語も知らない朝鮮の使臣が清の皇帝に会うという状況が長く続いた。これでは自国の国益をきちんと貫けるはずがない。中国が憎いからと言って中国語を学ばなければ、韓国の競争力が低下するばかりだ。

イ・ボルチャン記者

■2021年世界競争力ランキング1位はスイス、中国16位、韓国23位…日本は?

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