IAEAが北の核開発に警告した翌日、文大統領はまたも「終戦宣言」

ミサイル発射など北朝鮮の挑発行為には言及せず
「南北米あるいは南北米中が宣言を」
IAEA「北朝鮮の核開発は全速力で進行中」
ニューヨークを訪れるもバイデン大統領との会談は不発
バイデン大統領はオーストラリア、英国の首脳と会談

IAEAが北の核開発に警告した翌日、文大統領はまたも「終戦宣言」

 国際原子力機関(IAEA)は20日(現地時間)「北朝鮮でプルトニウムの分離やウラン濃縮などの核開発が全速力で進んでいる」と警告した。ところが文在寅(ムン・ジェイン)大統領は翌日に行われた国連総会で「南北米の3者あるいは南北米中の4者が集まり、韓半島での戦争終結を同時に宣言しよう」と呼びかけた。北朝鮮が最近ミサイルを発射するなど相次いで挑発行為を続けていることには言及しなかった。

 IAEAのグロッシー事務局長はオーストリアで開催されたIAEAの総会で北朝鮮による核開発に言及し「国連安全保障理事会決議に対する明白な違反だ。北朝鮮は核関連の問題解決に向けIAEAと直ちに協力すべきだ」と訴えた。最近になって北朝鮮が核施設を再稼働している兆候が相次いで捕捉されていることに懸念を示した形だ。米国務省のエリカ・バークス・ラグルス国際機関担当も国連総会を前に行ったブリーフィングで「米国は北朝鮮によるミサイル発射を非難する。このような動きは国連安保理違反だ」とした上で「他国にも制裁を強く実行することを求める」と述べた。米国など国際社会が北朝鮮による高度な核開発を深刻に受け止めていることがわかる。

 しかし文大統領はニューヨークで開かれた第76回国連総会での演説で「終戦宣言こそ韓半島で和解と協力の新たな秩序を形成する重要な出発点になるだろう」と訴え、改めて終戦宣言を呼びかけた。文大統領は昨年の国連総会でも「韓半島非核化および恒久的な平和を開く」として終戦宣言を提案したが、今回はこれよりもやや具体化した内容だった。文大統領は「韓半島終戦宣言に向け力を結集することを改めて訴えたい」「終戦宣言が実現した時、非核化の不可逆的な進展と共に完全な平和が始まることも可能だ。韓国と共に北朝鮮に引き続き協力の手を差し伸べることを国際社会に期待する」とも述べた。

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キム・アジン記者
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