文大統領「犬肉の食用禁止を検討する時期ではないだろうか」

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が27日、「今や犬肉の食用禁止を慎重に検討する時期ではないだろうか」と制度化の可能性に言及した。犬肉の食用問題に対する賛否論争が依然としてある中で、文大統領が初めて公に見解を示したものだ。

■「世界で最も住みやすい国」2020年版発表、韓国17位、日本は?

 文大統領は同日、青瓦台(大統領府)で金富謙(キム・ブギョム)首相と週例会合を行った。この会合で、金首相が捨てられたペットの管理システム改善に関する報告をすると、文大統領の方から犬肉の食用禁止問題に言及したとのことだ。青瓦台のパク・ギョンミ報道官は「金首相はペット登録率向上、屋外飼育犬の避妊手術事業などの推進、委託動物保護センター全数点検と管理・監督の強化、民間保護施設申告制導入、動物保護管理システムの充実などについて報告した」と述べた。政府は今週中にも関連内容を発表するという。

 文大統領は青瓦台でペットを飼っている。2017年5月に就任した後、慶尚南道梁山市内の私邸で飼っていた豊山犬「マル」と捨て猫だった「チンチンイ」を青瓦台に連れてきたほか、ほぼ同じ時期に捨て犬「トリ」も引き取った。これに加え、2018年に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記がプレゼントした豊山犬「コミ」が子犬を7匹産んだ。文大統領はフェイスブックなどを通じて頻繁にペットとの暮らしを写真で掲載しており、文大統領の娘ダヘ氏も2018年7月にトリを連れて犬肉の食用に反対する集会に出た。

 文大統領はこれまで、犬肉の食用を支持する一部世論と関連業界の反発を意識して、この問題についての言及を避けた。犬肉は夏の滋養食で、毎年夏の伏日(夏場の最も暑い時期)には青瓦台国民請願サイトに賛否両論が飛び交うが、青瓦台と政府は留保の立場を維持してきた。与党・共に民主党の大統領選挙出馬候補の中では李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事が犬肉の食用禁止を大統領選挙公約に掲げている。統計庁が同日発表した「人口住宅総調査標本集計結果」によると、昨年基準で韓国国内の2092万7000世帯のうち、15%に当たる312万9000世帯が犬や猫などのペットを飼っていると答えたとのことだ。

キム・アジン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい