「韓国のエリートたちは中国の接待と特別待遇攻勢に籠絡されている」(中)

■「三つの『対中強迫観念』に陥った韓国指導層」

-どういう理由からか。

 「中国は1992年の韓中国交正常化後も北朝鮮式の韓半島統一を一貫して支持している。北朝鮮非核化の場合、米国が中国に『行動せよ』とどやしつけてようやく最後に動くだけで、それすら決定的な役割を果たせない。最後に、韓国の2019年度対中貿易黒字は前年比で半分になった。コロナ発生前に起きたこうしたことは、政権レベルの低姿勢対中外交が韓国経済の役には立たないという傍証だ」

-韓国右派政権の対中外交を評価するとしたら?

 「李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クンへ)政権は『韓国=親米国家』というイメージのおかげで中国政権にもてなされた。2008年の1年間だけでも、李明博大統領は胡錦濤・中国共産党総書記と8回も首脳会談を行った。親米政権という理由から、中国の『ラブコール』をかなり受けた。しかし右派政権は黄砂、粒子状物質、古代史といった分野で韓国の利益をしっかり確保できなかった。ただし、韓国企業の中国進出と成長には役立った」

-文在寅(ムン・ジェイン)政権の対中外交はどうか。

 「韓中国交正常化以降、中国共産党政権に対してこれほど盲目的にへつらう韓国の政権は初めてだ。中国訪問時の『一人飯』や随行記者暴行のような数多くの外交的非礼に、きちんと抗議すらできなかった。現政権の支持者らは、文在寅大統領の『一人飯』訪中に関して『“内容”さえあればよく、“形式”は重要ではない』と強弁する。しかし中国共産党以上に『儀典』を重視する政権は世界にない。中国において、『形式』上の軽蔑は実際にも蔑視だ」

■「対中外交、右派政権は6-7点、文政権は4-5点」

-左派・右派政権の対中外交に点数を付けるとすると?

 「右派政権に10点満点で6-7点付けるとするなら、文在寅政権は4-5点だ。韓国の政権が米国と親密になればなるほど、中国は韓国をより重視し、より優待したと分かる。韓国の次期政権も、この点を考慮すべきだろう」

-文政権発足から満4年が経過したが、習近平訪韓は実現していない。

 「私は2017年12月から『習近平は文政権の任期中、絶対に訪韓しない』と公言している。習近平が韓国に足を踏み入れる瞬間、それはTHAAD(高高度防衛ミサイル)問題が解決したことを宣言することになる。中国は『THAAD』問題を口実に、韓米同盟の環を断つことを最高の外交戦略目標にしている。THAADが解決されないかぎり、習近平は来ないだろう」

 チュ教授は「文在寅政権のもう一つの大きな問題は、中国共産党と韓国国民にあまりにも多くの『うそ』をついたという点」とし「文政権は中国に『THAAD』を責任を持って解決すると声を張り上げ、環境評価の延期のような小ざかしい手を使ったが、THAADはそんなやり方で解決できない」と語った。

■「アジア・パワー指数」1位は米国、韓国7位…中国は?

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 「韓国のエリートたちは中国の接待と特別待遇攻勢に籠絡されている」(中)

right

あわせて読みたい