韓国警察人権委「星州THAAD基地に配備された警察官を減らせ」

警察庁人権委員会「警察は住民による集会とデモの自由を制限」
警察は反論「団体は大型トラックが通行する路上に座り込んで抗議行動している」「安全確保のためやむを得ない」

 慶尚北道星州郡の在韓米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)基地前に配備された警察官について、警察庁人権委員会が「警察官の数を減らすべきだ」とする意見書を提出した。警察庁人権委員会は警察の諮問機関で、民間の委員12人と警察庁の監査官1人で構成されている。

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 警察が10日に明らかにしたところによると、先月27日に開催された警察庁人権委員会の定例会議において、星州THAAD基地周辺で行われている集会について「集会の現場に配備された警察官の数は住民による集会・デモの自由の制限につながる恐れがある」「積極的な改善が必要だ」との意見書を提出した。ある委員は「警察は今も集会やデモを統制の対象として認識しているようだ」と指摘した。警察庁人権委員会は警察の意見を聞いた上で正式な勧告を行うか決める方針だ。

 星州ではTHAAD基地への資材搬入を巡り今年5月から毎週2回、THAADに反対する団体と警察の対峙(たいじ)が続いており、今年だけで45回衝突が発生した。警察は集会・デモに関する法律に基づき、デモ隊に自ら解散することを呼び掛けた上で強制的な解散に乗り出しており、車両の通行に必要な道路も確保している。

 警察庁人権委員会の意見について警察は戸惑いを隠せないようだ。警察は今年5月からTHAAD配備に反対する団体の要請を受け現場に配備する警察官の数を減らし続け、実際にこれまで1000人以上いた警察官を今月7日には4個中隊300人にまで減らした。警察の関係者は「集会・デモの自由を制限するために警察官を動員しているのではなく、市民の安全を確保するためだ」「大型トラックが通行する道路に座り込んでいる高齢の住民を安全に案内している」と説明した。

イ・ヘイン記者
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  • ▲慶尚北道星州郡草田面韶成里の在韓米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)基地周辺の路上で住民と市民団体がTHAADに反対する集会を開いている。5日撮影。/聯合ニュース

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