前年比3.9%減の韓国自殺者、30代以下だけ増加

10代9%、20代12%増加…新型コロナで若者の不安増える

 自殺や自殺未遂で緊急救命室に昨年来院した人は、2019年に比べて3.9%減少したものの、唯一20代でのみ14.6%増加したことが分かった。

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 今月11日、国会保健福祉委員会の申賢栄(シン・ヒョンヨン)議員=共に民主党=が国立中央医療院から入手した資料によると、自殺・自殺未遂で緊急救命室に昨年来院した患者は3万4905人で、前年(3万6336人)に比べて1431人(3.9 %)減少したとのことだ。50代(-14.3%)、40代(-13.8%)、70代(-12.2%)など、ほとんどの年齢層で来院患者数が減ったが、20代は8732人から1万7人で1275人へと14.6%増加した。特に20代の女性患者の増加率(21.1%)は男性患者(2.6%)を大幅に上回った。自殺・自傷行為で緊急救命室に来院した患者のうち、20代が占める割合は2016年は19.6%だったが、昨年は28.7%で、9.1ポイントも上昇した。

 昨年自殺で死亡した人も、全体的には減少傾向にあったが、若年層は増加傾向を見せた。昨年の人口10万人当たりの自殺死亡者数は25.7人で、前年より1.2人(4.4%)減少した。70代(-16.0%)、60代(-10.7%)、50代(-8.4%)など、40歳以上の自殺が減ったのに対し、20代(12.8%)や10代(9.4%)など30代以下では増加した。昨年減少傾向だった自殺・自殺未遂による緊急救命室来院患者数は、今年に入って再び増加に転じた。今年上半期までで1万8213人が緊急救命室を訪れ、このうち20代の割合は30.5%(5567人)に達している。この傾向が続けば、最多記録だった2019年(3万6336人)を上回るかもしれないとの予想もある。

 申賢栄議員は「新型コロナウイルス感染症流行の長期化による心理的不安やうつ、社会的・経済的被害が募り、特に若年層で危険信号が増えているものと思われる。情緒的被害が自殺や自傷という悲劇的な形で噴出するのを防ぐため、さまざまな対策を講じなければならない」と述べた。

イ・ジュンウ記者

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