「中国はわれわれを分裂させようとするが米国は同盟で対抗する」

米国で駐日大使と駐中大使の人事承認公聴会
エマニュエル氏「韓国と日本が連携して未来に焦点を合わせられるようにする」
バーンズ氏「中国の脅威を持続して受け続ける台湾に自己防衛能力を持てるよう支援する」

 米国の駐日大使と駐中大使の人事承認公聴会が20日(現地時間)に上院外交委員会で開催された。今回の聴聞会では中国けん制とそのための「同盟強化」の必要性が集中的に取り上げられた。米ウォールストリート・ジャーナル誌は「バイデン大統領が指名した二人はいずれも『中国による地域と世界の野望』に対抗するには(東北アジア地域で)米国の同盟強化が非常に重要であることを強調した」と報じた。

■「アジア・パワー指数」1位は米国、韓国7位…中国は?

 かつてオバマ政権でホワイトハウスの秘書室長を務め、バイデン大統領とも緊密な関係として知られるラーム・エマニュエル氏が駐日大使に指名された。エマニュエル氏は公聴会で「中国は(米国と同盟国との関係を)分裂させ征服する目標を持っているが、米国の戦略は(同盟国の)統合によって安全保障を固くすることにある」「米日同盟とその関係強化が最優先の課題になるだろう」と証言した。

 最悪の対立状況が続く韓日関係については「20世紀(の歴史問題)が21世紀のチャンスを奪うことを望む人間はおそらくいないだろう」とした上で「両国が未来に焦点を合わせられるようその役割を果たしたい」と述べた。バイデン政権は中国けん制や北朝鮮の核問題への対応などに当たっては、韓日関係の改善に基づく「韓米日三角協力の強化」を引き続き強調している。エマニュエル氏は「中ロと北朝鮮は韓米日3カ国の同盟関係に亀裂をもたらそうと力を入れている」「われわれは(互いの)助力者となり、彼らが結合して一致した声を出せるようにしなければならない」との考えを示した。エマニュエル氏はさらに「(韓日)双方が公の場で相手を困難な状況にするとか、恥をかかせることは望んでいない」「両国による非公開の対話が進展することを目標にする」とも述べた。

 かつて米国務省次官を務め、今回駐中大使に指名されたニコラス・バーンズ氏も公聴会で「北京は『東洋が浮上し西洋は衰退している』と宣言したが、私は彼らが間違っていることを証明できると確信している」「中国は神のような力を持つ国ではない。友人もほとんどいない」などと証言した。その上でバーンズ氏は「米国には米国を深く信頼するパートナーたちがいる。米国の比較優位は同盟国があるという点だ」とも述べ韓国を名指しした。

 バーンズ氏は台湾問題にも言及し「最も重要なことは日本と韓国において米国の立場を維持することだ」とも指摘した。在韓米軍と在日米軍が「中国けん制」「南シナ海での対応」などの役割にもっと重点を置くべきという趣旨と考えられる。中国が台湾の防空識別圏(ADIZ)を相次いで侵犯したことについては「中国に台湾を取り戻そうとする意図があることは明確だ」「台湾が自己防衛能力を持てるよう、米国は支援をしなければならない」との考えも示した。新疆ウイグル自治区の大量虐殺やチベット弾圧についても「米国は沈黙してはならない」と主張した。

ワシントン=イ・ミンソク特派員
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  • ▲ラーム・エマニュエル氏とニコラス・バーンズ氏

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