中国公安、先週脱北民30人逮捕…昨年だけで200人超

 中国山東省の青島で先週、韓国を目指していた脱北民30人が中国公安に逮捕され、北朝鮮に強制送還される危機に直面していることが22日までにわかった。

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 中国現地の事情に詳しい消息筋はこの日「韓国のある宣教団体が中国の東北三省と山東省で身を隠している脱北民30人を先週青島の隠れ家に集めた」「ところがこれに関する情報を入手した中国公安が隠れ家にやって来て全員が逮捕された」と伝えた。今回逮捕された脱北民たちは中国に長く住んでいた人が多く、全員が韓国に家族や知人はいないという。

 脱北民を支援する団体の多くはコロナの感染拡大により中国での統制が強化されているため、救出活動を一時的に中断している。そのため今回30人の脱北民が一気に動いたのは異例だ。上記の消息筋は「脱北民を集めた宣教団体もその実体を明かさず再び姿を消したので、韓国政府に救出を要請したかどうかもはっきりわからない」と伝えた。これについて韓国外交部(省に相当)の関係者は本紙の電話取材に「脱北民の安全や関係国との外交問題もあるため、現時点では明らかにできない」としてコメントを避けた。

 中国から韓国を目指したにもかかわらず、現地で逮捕された脱北民の数は昨年だけで200人以上に達するという。彼らの中で要注意人物とされた場合は北朝鮮に送り返される。ただし今のところ北朝鮮当局はコロナの感染を懸念し中国側に「当分の間は北送を中断してほしい」と要請しているため、ほとんどの場合は中国の刑務所に収監されているという。匿名を求めた北朝鮮関連人権団体のある関係者は「武装したままで脱営した2人の北朝鮮兵士など、北朝鮮当局が特別に要請した数十人の要注意人物は今年7月に北朝鮮に送り返された」と伝えた。韓国統一部(省に相当)によると、今年7-9月に韓国に入国した脱北民は12人で、2021年全体では現時点で48人だという。

キム・ミョンソン記者
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  • ▲中朝国境に立てられた人間の形をした射撃表示板。脱北防止のため警告を行う意味合いで立てられたようだ。=朝鮮日報DB

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