国民が科学を信頼…韓国のワクチン接種率が米英超え、3カ月で75ランクアップ

接種率70%を突破
接種開始からわずか8カ月
集団防疫の関門とされる70%を超える
専門家「韓国における超高速接種はワクチンへの拒否感が小さいから可能」
ソウル市内の地下鉄とバスは今日から正常運行
地方空港の国際線も来月から再開

 1日最大100万人のワクチン接種が可能な韓国国内の医療インフラや医療スタッフの献身も忘れてはならない。ワクチンを保管できる施設を持つ街中の病院や医院(委託医療機関)およそ1万4000カ所が接種に協力している。毎年インフルエンザ・ワクチンの大規模供給を行うノウハウもあることから、コロナワクチンも安全に病院まで運ぶことができたのだ。ワクチン接種の事前予約が必要なため、多くの人が一度に予約しアクセスできなくなる「予約大乱」も一時は起こったが、疾病管理庁がオンラインでの予約システムを改善し、これが接種率の向上につながったとの見方もある。

 嘉泉大学医学部予防医学科のチョン・ジェフン教授は「昨年末から続く私的な集まりの制限などの影響で、韓国国民の日常回復への期待はこれまで以上に高まっている」「ワクチン接種だけが以前の生活に戻るための方法という点には多くの国民が同意している」と述べた。高麗大学の崔在旭(チェ・ジェウク)教授は「大企業がワクチン休暇を取り入れるなど、社員の自発的な接種を促したことも大きく作用した」「民間の経済主体による努力も忘れてはならない」と説明した。

 接種率が70%に達したことを受け、ソウル市内の公共交通機関や地方の空港ではほぼ正常に近いレベルの運行が始まり、「ウィズ・コロナ」の雰囲気も徐々に高まっている。今年7月9日から平日は夜10時以降最大で20%削減されていたソウル市内の公共交通機関は4カ月で以前の水準に戻る。ソウル市によると、地下鉄2号線と5-9号線、牛耳新設軽電鉄や市内各地のマウルバスも25日から正常運行に戻るという。昨年4月に国際線の運航が仁川空港に一元化されて以来、1年7カ月にわたり使用が中断していた地方空港の国際線も11月から再開する。金海空港では早ければ11月末からサイパン(週2便)とグアム(週1便)への運航が始まる。地方空港では接種完了者と在外公館が発給する隔離免除書の所持者に限り国際線の航空機を利用できる。

 一方で韓国政府が25日に発表した「段階的日常回復推進案」によると、現在行われている多くの感染対策が一気に解除される可能性が高いようだ。首都圏では夜10時、首都圏以外では夜12時までに営業が制限されている飲食店やカフェなど、多重利用施設の営業時間制限は大幅に緩和される見通しだ。韓国政府は25日午後の公聴会で段階的日常回復推進案を公表し、専門家の審議を経て29日に最終案を発表する予定だ。

■ワクチン接種率OECD1位はイスラエル、日本が最下位…韓国は?

イ・ジュンウ記者 , キム・ミンジョン記者
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