オーストラリア国防相「中国が台湾を攻撃すれば同盟国の米国と共に対応」

バイデン大統領による「台湾防衛」の発言を受け
「同じ考えを持つ国との協力が重要だ」「70年続く同盟国の米国と共に行動する」

 オーストラリアのダットン国防相(51)は24日(現地時間)「中国が台湾を攻撃した場合、オーストラリアは米国と共に行動するだろう」と発言した。国際的な外交・安全保障問題で米国の側に立つ考えを重ねて明確にした形だ。今年5月にはオーストラリアのモリソン首相も「中国が台湾を攻撃した場合、オーストラリアは米国とその同盟国を支持するだろう」と発言していた。オーストラリアは先月、米国や英国と共に中国の膨張に対抗するため、3カ国による安保協力体「AUKUS」を立ち上げた。

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 ダットン国防相はこの日、オーストラリア・スカイニュースとのインタビューで「ある時期に中国と(自由民主陣営との間で)戦争が起こる可能性はあるのか」との質問に「中国は台湾に対する意図を明確にしており、米国も台湾についての考えを明確にしている」「中国が台湾に対して武力攻撃を行えば、オーストラリアは米国の対応を見極めた上で、70年以上にわたりそうだったように同盟国(米国)と共に行動するだろう」との考えを示した。ダットン国防相はさらに「(戦争は)誰も望んではいないが、(戦争が起こるかどうかは)中国側に問うべき質問だ」とも指摘した。

 オーストラリアのこのような考えは米国による台湾防衛の約束とも一致する。今月21日に米国のバイデン大統領はタウンホール・ミーティングの際、「中国が台湾を攻撃した場合、米国は防衛するのか」との質問に「そうする」と答えた。

 オーストラリアは先月15日に米国、英国と共に各国名の最初の文字を取った安保協力体「AUKUS」を立ち上げ、米英から技術支援を受け原子力潜水艦8隻を建造することを決めた。米空母をオーストラリアに循環配備することにも合意した。

 ダットン国防相は上記のインタビューで「オーストラリアは21世紀に起こったあらゆる戦争で米国、英国と共に行動し、次の世紀でもこの協力を深めていく大きな義務がある」「これはわが国の安全保障の基盤だからだ」との考えも示した。その上でダットン国防相は「今すぐ100隻の潜水艦を購入したとしても、中国のようなスーパーパワーと競争できるわけではない。重要なことは同じ考えを持つ国々との協力だ」と指摘した。

 ダットン国防相はオーストラリアの政権与党では保守系のグループを代弁する人物として知られる。警察で勤務してから2001年に国会議員に当選し、政治家としての道を歩み始めた。移民国境警備相や内務相などを経て今年3月に国防相に就任した。2018年には自由党内で代表の座を巡ってモリソン首相と争ったが敗れた。

北京=パク・スチャン特派員
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