世論の反応が良くなかった? 韓国与党、尹美香復党を2時間で保留

尹美香議員「警察は容疑を送致せず」

 不動産違法取引の疑いで韓国の与党「共に民主党」から除名された尹美香(ユン・ミヒャン)議員が5日、「警察は容疑について不送致決定を行った」と発表した。民主党側は、無所属の尹議員が復党手続きを踏むだろうとしたが、発表からわずか2時間で「他の裁判の結果も見るべき」と立場を変えた。

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 民主党比例代表で当選した尹議員は、国民権益委員会の調査で「他人名義での住宅保有」疑惑が持ち上がり、今年6月に民主党を除名された。尹議員は2017年6月、慶尚南道咸陽郡の多世帯住宅を配偶者の名義を使って8500万ウォン(現在のレートで約820万円。以下同じ)で購入したが、その購入資金は義理の姉妹から出たものではないかという疑惑が浮上した。尹議員の義理の姉妹は、13年に慶尚南道咸陽郡の別の住宅を5000万ウォン(約480万円)で買い、4年後に1億1500万ウォン(約1440万円)で売却していた。義理の姉妹が住宅売却で得た資金を尹議員の配偶者が譲り受け、咸陽の住宅を買ったのではないか、というのが疑惑の核心だった。だが警察は、不動産の違法取引の容疑はないと判断し、事件を検察に送致しないと決定した。尹議員は「義理の両親は実娘の名義で咸陽の田舎の家に住んでいたが、15年3月に義父が他界した後、義母が一人でその家に住み続けることができず、家を売却するしかなかった」として、「義母が一人で暮らす咸陽の家を購入する過程で、家族の事情から夫名義で住宅を購入することになり、田舎の家を売って得たお金を使った」と釈明した。

 これに関して民主党の高溶振(コ・ヨンジン)首席スポークスマンは、尹議員復党の可能性を尋ねられて「そういうことなら復党すべき」と答え、「比例代表の議員は、除名されて嫌疑なしの処理となれば復党するようにしたいと、既に公言している」「そのように処理されるだろう」と語った。ところが民主党広報局はその後、報道陣にショートメールを送って「復党問題は他の裁判の結果などを総合して判断する」と表明した。高スポークスマンも再度コメントを発表し、「十分な時間をかけて当事者とコミュニケーションを取りつつ、さまざまな状況を考慮し、追って決定していくもの」とした。

 尹議員は、不動産問題の他にも、元慰安婦のハルモニたちのお金を着服した罪で裁判にかけられている。尹議員は、慰安婦のハルモニを支援してきた経歴のおかげで比例代表候補として公認されたが、ハルモニたちが「尹美香は自分の利益のために私たちを利用した」と暴露した。起訴された罪名だけでも詐欺・横領・背任など8つに上る。民主党内には、大統領選挙を控えて尹議員の復党問題が論争になるのは負担、という雰囲気もある。民主党の関係者は「他の事件で裁判にかけられている状態で不用意に復党を決めることはないだろう」と語った。

イ・スルビ記者

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  • ▲先月29日午後、ソウル市麻浦区のソウル西部地裁で開かれた「正義記憶連帯事件」の詐欺罪などの第3回公判に出廷するため姿を現した尹美香議員(無所属)。/写真=NEWSIS

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