学生会選挙でナチス式敬礼、立候補者の釈明も火に油 /蔚山

 蔚山にある大学の学生会候補が、「ナチス式の敬礼」を連想させる動作をして物議を醸している。

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 韓国のオンラインコミュニティーに最近、「大変なことになっているA大学の状況」というタイトルで2枚の写真が掲示された。1枚目の写真には、同大学の人文学部の学生会候補2人が、左手をおなかの上に乗せ、右手を高々と伸ばした様子が収められている。もう1枚の写真は、ドイツのアドルフ・ヒトラーがナチス式の敬礼をする場面のものだ。ネットユーザーらは2枚の写真を比較し、ナチス式の敬礼を連想させると指摘した。

 論争が起きると、当該候補側は7日、ソーシャルメディアを通して「この写真はカードニュース(写真と文を一枚のカードに収めたニュース媒体)に載っていたもの」「(物議を醸した)動作は、われわれのタイトルである『不滅』の意味の中でも沈まない太陽を意味するもの」だとし、さらに「上の写真は問題提起後、直ちに修正した」「今回の件を契機として、一段と慎重かつ一生懸命にやる姿をお見せする不滅の予備候補になるよう努めたい」と釈明した。

 しかし、こうした釈明に対しても、ネットユーザーらは「太陽」もまた軍国主義の象徴として認識されると主張した。1924年にドイツ国家社会主義党が作ったナチス宣伝ポスターには、太陽に向かって飛んでいくワシとハーケンクロイツのマークが登場する。軍国主義の象徴である日本の旭日旗も、日章旗の赤い太陽の周りに赤い陽光が広がるデザインだ。ネットユーザーらは「人文学部でこんなことが起きるのは残念」「釈明は釈然としない」「検討の過程で誰も問題提起しなかったというのが驚き」などの意見を出した。

 その後、候補側は再度釈明文をアップし「スローガンの動作の一つについて気楽に考えていた」「別の意味であるナチスについては全く考え及ばなかった」として「われわれは(ナチスを)擁護するものでは全くない」「カードニュースを作る際、もう少し慎重にやるべきだったが、そうではなかった点をあらためておわびする」とコメントし、さらに「従来のタイトルである『不滅』と、誤解を呼んだ動作を変更する予定」と付け加えた。

 「ナチス式敬礼」は、腕と指を素早く伸ばし、目の高さまで持ち上げて「ハイル・ヒトラー(Heil Hitler.ヒトラー万歳)」とスローガンを叫ぶ敬礼のやり方だ。ドイツはナチス式の敬礼を、ナチスに対する賛美賛同の疑いがあるものと見なし、厳しく規制している。違反した場合は3年以下の懲役または罰金刑に処される。

チェ・ヘスン記者

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