韓国の就活生に人気だった仁川空港子会社で社員が続々辞表

 仁川国際空港公社の子会社、仁川国際空港保安が幹部の不正行為疑惑、若手社員の集団退職などで揺れている。同社は仁川空港の警備を担当する契約社員派遣会社を子会社に転換した業者だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が2017年5月に仁川空港を訪れ、「非正社員ゼロ」を宣言し、警備員を公社本体で直接雇用しようとしたが、法的な問題で直接雇用が難しくなったため、子会社として設立された経緯がある。

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 しかし、かつて就職活動中の学生の間で人気だったこの会社で毎月若手社員4-5人が退職願を書いている。最近退職した20代のAさんは「ソウルに近く、大統領が就任直後に気遣った企業なので、勤務環境が良いと考えて入社した。昨年子会社の正社員に転換されたが、派遣当時と月給は変わらず、過去の軍隊式のいじめ文化があり、3年で退職した」と話した。同様に退職した30代のBさんは「未明の警備勤務時に気に入らない社員をいじめる先輩が多かった。周囲には『その気になれば、お前を切ることもできる』という言葉を聞いて退職した社員もいる」と語った。社内では上司が酒席で部下を暴行し、懲戒対象となり、関連手続きが進んでいるという。

 青瓦台の請願掲示板には18日、同社に対する処罰を求める陳情があった。最近報じられた女性社員2人に対するセクハラ疑惑に加え、法人用クレジットカードの不正使用疑惑が指摘されていた。家族・知人との数百万ウォン相当の食事代を法人用クレジットカードで決済したという内容だった。このほか、「法人用クレジットカードを10分間隔で使う分割決済」「社員と食事したかのように使用内訳を虚偽記載指示」「空港の特殊警備員をサツマイモ掘りに強制動員」といった内容も含まれていた。

 これについて、疑惑を指摘された同社社長は「法人用クレジットカードで家族と食事したことはない。分割決済の部分も自分に同行した運転手分の食事代の決済を分割決済だと主張したものだ」と説明した。また、「サツマイモ掘りはむしろ一緒に行った事務職の社員が提案したものだ」と語った。

キム・ジョンファン記者

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