大韓スケート連盟「沈錫希、チェ・ミンジョンを押したが故意衝突の証拠は不十分」

北京冬季五輪への出場可否、大韓スケート連盟賞罰委員会の手に
「故意衝突」懲戒事由から除外へ

 「証拠不十分」

 これは、ショートトラック女子韓国代表の沈錫希(シム・ソクヒ、24)=ソウル市庁=が2018年の平昌冬季五輪1000メートル決勝で、同じく韓国代表のチェ・ミンジョン(23)=城南市庁=と故意に衝突したかどうかに対する、大韓スケート競技連盟の調査結果だ。沈錫希が来年2月に開催される北京冬季五輪に出場できるかどうかは、同連盟スポーツ公正委員会(賞罰委員会)の手にかかっている。ただし、故意衝突に関する部分は沈錫希の懲戒事由から除外されるものと見られる。

 同連盟のヤン・ブナム副会長兼調査委員会委員長は8日、連盟の会議室で第2回会議を終えた後、「沈錫希選手が当時、右手でチェ・ミンジョン選手の左腕を押したことを映像で確認した。専門家の意見によると、これは故意による行動だと見られる」と述べた。しかし、「このような行動がチェ・ミンジョンをわざと転倒させてメダル獲得を妨げようとしたものなのか、それとも自分を守るためにしたものかは確認できない」と説明した。沈錫希はチェ・ミンジョンを押したが、自分のレースを守ろうという目的だった可能性もあるということだ。このレースで沈錫希は失格となり、チェ・ミンジョンもメダルを逃した。

【写真】問題の「衝突」シーン

 調査委員会は今年10月末の第1回会議以降、沈錫希の故意衝突疑惑について調査してきた。また、沈錫希が平昌冬季五輪の前後にほかの選手たちやコーチをののしったり、見下したりしていたのか、また、韓国代表のロッカールームで違法な録音をしたのか、2016年国際スケート連盟(ISU)ワールドカップおよび2017年の札幌冬季アジア大会で八百長をしたかどうかについての疑惑もある。調査委員会は、ののしったり、見下したりしていたのは事実だと判断したが、そのほかの事案は証拠不十分だとの結論を出した。

 今回の事態の発端は今年10月、メディアを通じて平昌冬季五輪時に沈錫希とある韓国代表コーチがスマートフォンのメッセージ・アプリで交わしたやり取りの一部が報じられたことだ。このコーチは当時、沈錫希に少なくとも6回、「レースがうまくいかなかったらチェ・ミンジョンと衝突してしまおう」という趣旨の提案をし、沈錫希はこれに同調する返信をしていた。

 この報道で波紋が広がると、大韓スケート競技連盟は沈錫希を韓国代表チームから外し、今シーズンのISUワールドカップ第1戦-第4戦にも出場させなかった。同連盟はその後、釜山高等検察庁検事長だったヤン・ブナム連盟副会長をはじめとする7人からなる調査委員会を設置して調査を進め、8日に結果を発表した。

成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲2018年の平昌冬季五輪ショートトラック女子1000メートル決勝で、チェ・ミンジョン=写真左=と衝突した後、手を差し出す沈錫希(シム・ソクヒ)=同右=。写真=オ・ジョンチャン記者
  • 大韓スケート連盟「沈錫希、チェ・ミンジョンを押したが故意衝突の証拠は不十分」

right

あわせて読みたい