2025年に中国が台湾に対して武力統一に乗り出す可能性がある、と台湾国防部(省に相当)が分析した。さらに、中国は3段階の作戦を展開するだろうという見方を示した。
「聯合報」など台湾メディアが13日に報じたところによると、台湾国防部は最近、立法院に提出した「2025年の中国の台湾侵入に備えた台湾軍の戦力強化計画」という報告書で、こうした内容を明らかにした。同報告書は、中国軍が「損失は減らす一方、効率を高めて素早く攻撃し、速やかに占領する」作戦を通して台湾を最短期間で占領する計画を有していると分析した。
中国による台湾攻撃の第1段階は「連合軍事威嚇」段階だ。この段階では、中国軍が軍事演習を名目に陸海空3軍を中国南東部沿岸に集結させ、中国軍の艦隊が台湾東方および西太平洋に進出する。これを通して台湾を包囲する形を作り、米国・日本など外国軍の介入を遮断するのだ。第2段階は「連合火力攻撃」段階で、中国のロケット軍、空軍などがミサイルで台湾の防空基地、レーダー基地、指揮所を打撃する。最後は「連合上陸作戦」段階で、制空権・制海権を掌握した中国軍が上陸艇、ヘリなどを動員して速やかに台湾へ上陸、占領するというもの。
台湾国防部の邱国正・国防長官は今年10月、立法院で「2025年以降(台湾侵攻による)中国の費用と損害は最低水準になり、全面的な台湾侵攻の能力を備えるようになる」として中国軍の武力攻撃の時期を2025年と見積もった。中国は来年、3隻目の航空母艦を進水させ、南シナ海と西太平洋で長期作戦能力を有することになる見込みだ。最近は空中給油機の台湾海峡投入も行った。
これに対して台湾国防部は、中国の包囲戦略に対応し、2400億台湾ドル(現在のレートで約9800億円)を投入して空軍力と海軍力を強化する計画だ。
北京=パク・スチャン特派員