【萬物相】結婚も離婚もしない韓国の若者たち

【萬物相】結婚も離婚もしない韓国の若者たち

 詩人のムン・ジョンヒは、随筆『夫婦』の中で結婚生活の大変さを吐露しながらも、一度結ばれた縁の大切さを強調した。「結婚は愛を無化させる長い路程だが、(省略)夫婦が互いに結び付いていることだけは確かだと思い」とつづった。一方、1世代下のチン・ウンヨンは詩『家族』の中で愛情が枯れてしまった夫婦が暮らす家庭の殺風景を容赦なく指摘する。「外ではあれほど輝き美しい物も、いったん家の中に持ち込まれるだけで、花といい植木鉢といい、全てが死んでいった」。久しぶりに出会った同窓生が聞かせてくれた老父母の不仲は、チン・ウンヨンの詩に近かった。50年にわたっていがみ合っていた仲が最近になってさらにこじれ、離婚の話まで出まわっているという。父は「お見合いで出会ったが、お前の母がこんな人だとは思わなかった」と言い、母は「今後もまだ人生が残っているだけに、今からでもやり直したい」と話しているという。

 50年を共に生きても最後になって別れる「熟年の葛藤」は、統計からも見て取れる。一昨年ソウルで結婚後30年以上が過ぎて別れた「熟年離婚」の件数が3360組と、結婚4年以内に離婚する「新婚離婚」の数(2858組)を上回った。2000年には2.8%にすぎなかった熟年離婚の割合も大幅に増え、一昨年初めて20%を突破した。今後もさらに増える見込みだ。

 熟年離婚は何も昨日今日の現象ではない。長寿の結果でもあり、高まりゆく個人の幸福追求欲に伴う変化でもある。30-40年生きて死別に終わっていた結婚が、50年以上も続くのだから仕方ないとも言える。一部では、卒婚、解婚、休婚など、離婚せずに別れ、それぞれの幸せを求めていくケースもある。

 ところが、若者の結婚や離婚は、かつての世代とは異なる様相を呈していることも明らかになった。離婚を結婚持続期間別に見ると、昨年7-9月の新婚離婚件数が一昨年同期に比べて17.2%も減った。この傾向は数年間続いているという。20年以上、結婚生活を共にした夫婦の離婚も減っているが、減少幅は4.7%ほどだった。20年前は、夫婦が離婚するまでの平均年数が11年だったのに対して、最近はこれよりも7年長い18.5年になったという調査結果もある。

 こうした統計は「若い人ほど簡単に出会い、簡単に別れる」といった観念を打ち破る。最近の若者は結婚に二の足を踏んでいる。就職が狭き門となったことや、天井知らずの住宅価格の高騰による影響が大きい。そのため、結婚に先立ち異性と同居することで相手を選ぶ風潮が韓国社会にも拡大するのではないかといった思いがする。そうなれば、自然と若者の離婚も減るだろう。世の中がどのように変わろうが、若者がパートナー探しをためらう世の中は、決して正常であるわけがない。

金泰勲(キム・テフン)論説委員

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