北のミサイル発射に韓国軍はぼんやり、文大統領は糾弾の代わりに「大統領選控え懸念」(上)

これほど早くにまた撃つとは…」 韓国政府、北の挑発に当惑
韓国軍、前回とは異なり「技術進展」 根拠を問う質問には「まだ分析中」
青瓦台、ミサイルに直接言及せず「政治的転換期に南北緊張はいけない」
韓国野党「文大統領は北の挑発すら政治的解釈」

 青瓦台(韓国大統領府)と韓国軍当局は、北朝鮮が今月5日に続いて今年2回目の極超音速ミサイル(推定)の発射を行ったことにより、当惑した雰囲気だった。韓国軍当局が「極超音速ミサイルだという北朝鮮の主張は誇張」だとして評価を下方修正するとの立場を明らかにしたのは、今月7日のことだった。ところがわずか4日で北朝鮮は、見せつけるかのように、マッハ6からマッハ10へと2倍近くもスピードが上がったミサイルを撃ち上げたのだ。11日、青瓦台内では「ああして撃っているのに、こちらはどうするのか」といった自暴自棄な反応も見られた。

【図】今年2回目のミサイル挑発

 韓国軍の合同参謀本部(合参)は11日午前8時38分、「きょうの午前7時27分に、北朝鮮が発射した弾道ミサイルと推定される発射体を探知した」と韓国国防部(省に相当)出入りの記者団に伝えたが、細かな諸元は明かさなかった。ブリーフィングの計画や時間もきちんと告知しないなど、混乱した雰囲気だった。韓国政府の消息筋は「さらなる挑発を予想してはいたが、これほど早くやるとは予想していなかった」と語った。

 当局では、北朝鮮が挑発を計画より前倒ししたものとみている。韓国国防部が今月7日に「北朝鮮が5日に撃った極超音速ミサイルの性能は誇張」と主張したことへの反論、という性格があるという。当時、国防部は「北のミサイルのスピードはマッハ6だが、極超音速ミサイルではない」としていた。

 合参は11日、北朝鮮がミサイルを発射してからおよそ7時間半が経過した午後3時にようやくブリーフィングを行った。しかし「飛行距離700キロは直線距離か」「最高速度マッハ10はいつまで維持されたのか」など数十件の質問には「細部分析中」としか答えなかった。間違いなく極超音速ミサイルなのかどうかについても「合っているとも、そうでないとも断定できない」という形で返答した。先週のミサイルは「技術進展がない」と評価を切り下げたのに、それからわずか4日で「進展した」と評価した根拠についても「分析中」とだけ答えた。

 韓国軍内外からは、任期末まで終戦宣言など「南北平和ショー」の未練を捨てられない青瓦台の顔色を過度にうかがい、韓国軍のステップが乱れた-という指摘が出ている。韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ事務局長は「実体的な安全保障上の脅威かどうかを客観的に伝達すべきなのに、政治の論理に巻き込まれた釈明をするから、しばしばつじつまが合わなくなる」と語った。

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  • ▲11日午前、ソウル市鍾路区の政府ソウル庁舎で開かれた国務会議(閣議に相当)に出席する李仁栄(イ・インヨン)統一相(写真左側)と徐旭(ソ・ウク)国防相の様子。/写真=NEWSIS
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