尹錫悦候補の妻の通話音声記録、捜査・私生活に関する部分は放送禁止=ソウル西部地裁

尹錫悦候補の妻の通話音声記録、捜査・私生活に関する部分は放送禁止=ソウル西部地裁

 韓国の保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領候補の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏が、動画サイト「ユーチューブ」のチャンネル「ソウルの声」の撮影担当者イ氏と昨年7月から12月にかけて通話した計7時間45分の音声記録の内容を、MBCが放送しようとした一件を巡り、裁判所の判断が下った。韓国の裁判所は14日、金建希夫人の検察捜査関連事案と、報道機関に対する不満の表明や日常的な会話など政治的見解とはみなし難い内容については放送できないとする決定を下した。このほかの内容は放送してもよいという判断だ。

 金建希夫人側は「イ氏が助けるふりをして金氏に接近し、同意なく私的な通話を録音した。MBCは音声記録の内容を悪意を持って編集し、歪曲(わいきょく)したり虚偽事実を放送したりする恐れがある」としてMBCを相手取って放送禁止の仮処分申請を行っていた。金夫人側の仮処分申請に対し、ソウル西部地裁民事合議21部の朴炳泰(パク・ビョンテ)首席部長判事は14日、このような趣旨の決定を下した。

 裁判部はこの日、「MBC側が『放送する内容はほとんど、尹錫悦氏と結婚した後の、社会的な話題に関する金夫人の見解についてのもの』と明かしているだけに、単純に私的な領域だとはみなし難い」とし、「大統領候補者の配偶者の政治的見解を有権者に知らせることは公益に符合するとみられる」という判断を示した。

 ただし、裁判部は「金氏に関して(検察が)捜査中の事件に対する金氏の発言が(音声記録に)含まれているとみられるが、これは刑事手続きの保証する供述拒否権が侵害される恐れがある」とした。また「金氏が、自分に否定的な報道機関に対する不満を表現したり、日常生活で知人との会話で出てくることがあり得る内容にすぎなかったりするものが(音声記録に)含まれているとみられるが、これは放送禁止が妥当」とも判断した。

 当時の電話の内容を正確には覚えていないとする金夫人側は、最近オンラインの一部に「チラシ」(私設情報誌)としてばらまかれている「7時間音声記録」の内容などを9種類に要約し、放送やネット上での掲示を禁止してほしいと要請した。この要請に対し裁判部は、9種類のうち2種類について「報道してはならない」と命じた。またMBC側は、残り7種類のうち5種類について、裁判部に「放送する内容に含まれていない」と明かした。裁判部では、MBCがこれを履行するとみて、放送禁止の対象に特に含めることはなかった。最終的に、金夫人側が要請した放送禁止内容9点に限ってみると、2点のみの報道が可能になったわけだ。

 金夫人側が放送禁止を要請した9種類は、裁判所の決定文に「別紙2」として添付されたが、裁判部は別紙について非公開とする決定を下した。ところがそれにもかかわらず、裁判所の決定後、別紙がオンラインでばらまかれた。金夫人側は「流出した別紙に、MBC側の弁護人(代理人)の名前が出力者の氏名として記されている」とし、「候補者誹謗(ひぼう)罪、名誉毀損、損害賠償など民事的・刑事的措置を直ちに取りたい」との立場を表明した。

 与党「共に民主党」はこの日、裁判所の仮処分一部容認決定を事実上の放送許可とみて「国民の常識に合った判決」とコメントした。逆に「国民の力」は「政治工作の意図を持つ違法音声記録の放送を許す決定であって、非常に遺憾」とした。MBCの時事番組『ストレート』は、今月16日に音声記録の内容を放送するといわれている。

キム・ミンギ記者

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