北京冬季五輪:厳しい寒さ、ずさんな食事、過剰な感染対策…不満が爆発した選手たち

気温マイナス13度…選手に対する保護対策はなし
「食事は口にできないレベル」との厳しい声も
完治の判定を受けた選手も再び隔離

 北京冬季オリンピックのスキー・クロスカントリー女子スキーアスロンでメダル決定戦が行われた今月5日、会場の国立クロスカントリー・スキー・センターはマイナス13度を記録。この寒さと強い風の中で15キロの雪道を走破し決勝に進んだ選手たちは順番にほぼ例外なく倒れ込んだ。44分56秒のタイムで5位に入り決勝に進んだスウェーデンのフリーダ・カールソン選手の顔には汗と鼻水が凍り付いていた。カールソン選手はギリギリで決勝に進んだが、体は震え失神したかのようにも見えた。試合直後にスウェーデン・チームは「8日午後7時30分に予定されているスプリント・フリーの決勝は開始時間を前倒ししてほしい」と提案した。日が沈み強風が吹く状況では観測気温よりも体感温度がさらに低くなるため、選手を守るために競技時間の前倒しを求めたのだ。国際スキー連盟(FIS)はマイナス20度よりも低い気温の場合は選手保護のために競技を禁止している。

 冬季オリンピックの種目は寒さとの戦いだ。しかし厳しい寒さから選手を守る最低限の対策も行われていないとの指摘が大会が始まった直後から相次いでいる。ドイツのアルペン・スキー・チームでコーチを努めるクリスティアン・シュベイガー氏は7日「競技場には体を温める温かい食事は一切準備されていない」「チップやチョコレート、堅果類しかない」と不満をぶつけた。寒さの中を大変な思いでレースを終えた選手たちへの配慮が全くないということだ。

 選手たちを苦しめるのは寒さに加えコロナと食事もそうだ。コロナの陽性反応が出たバイアスロンのバレリア・バスネツォワ選手(ロシア)は今月3日、隔離された選手たちに中国側が提供した食事の写真を自らのSNS(会員制交流サイト)にアップした。一握りのペンネパスタにトマトソース、焼いたポテト三つに乾いて曲がった羊肉だけだった。バスネツォワ選手は「とてもじゃないが食べられないレベル」「腹が痛くて肌は真っ青になっていく。やつれて骨が浮き上がり、目尻には影が出てきた。この全てが早く終わることを望む。泣かない日はない。私はあまりにも疲れた」と告白した。7日に開催された女子15キロの個人種目にも彼女はエントリーできなかった。

 男子アイスホッケー・フィンランド代表キャプテンのマルコ・アンティラ選手も3日に北京に入国してからずっと隔離状態が続いている。先月19日に陽性となりその後完治したはずだが北京の入国ゲートで再び陽性反応が出たのだ。中国は隔離解除の条件として24時間間隔で2回の陰性反応を要求している。フィンランド代表の主治医は「マルコは18日前にすでに陰性が出た。医学的な観点からこれ以上伝染性はない」とした上で「隔離の決定が科学的根拠ではなく政治的な理由に基づいて下されている」と怒りをあらわにした。

 女子スケルトンのキム・マイレマンス選手(ベルギー)=26=も今月5日にインスタグラムのライブ映像を通じ、先の見えない隔離が続くことによる挫折感を訴え涙を流した。マイレマンス選手は30日に北京から入国した直後に陽性反応が出たため、選手村の外の指定されたホテルで隔離生活を続けている。マイレマンス選手は中国側のミスで、3日連続で陰性反応が出たにもかかわらず、選手村の外の別の隔離施設に移され14日間の隔離を命じられ爆発した。この映像を見た国際オリンピック委員会(IOC)の介入で最終的にマイレマンス選手は6日から選手村の1人部屋に移り練習できるようになった。

ナム・ジヒョン記者

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