北京冬季五輪:「50分かかる」スキー場に5時間で到着

 北京から約150キロ離れているという中国河北省張家口にあるスノーボード競技場「雲頂スノーパーク」まで列車に乗って行くには、少なくとも片道5時間は見なければならない。車で2時間あれば行ける距離なのに、列車では3時間も余計にかかる。ところが、約74キロメートルの距離にある北京市延慶のアルペンスキー場「国家アルペンスキーセンター」まで行くのも5時間かかる。なぜだろうか。

 北京から張家口や延慶に向かう高速鉄道は今回の五輪で中国がアピールしている施設の一つだ。五輪開催前、中国は「北京から張家口まで150キロメートルの距離を結ぶ時速350キロメートルの高速鉄道が開通した」と電撃的に発表した。そして、中国の最先端技術をもってすれば50分で移動できるので、全世界から集まった報道陣も不便はないと強調した。

 間違った話ではない。北京の清河駅から張家口の太子城駅までは実際に50分かかるし、延慶駅までは30分で行く。だが、速いと感じるのは列車に乗っているその瞬間だけだ。

 張家口に行くには、宿泊先から北京駅まで2回、目的地に到着して競技場まで行くのに2回、バスを乗り換えなければならない。ところが、これらのバスは配車間隔が短くて15分間、長ければ1時間もかかる。案内板ばかりがそびえ立ち、待合場所のない停留所もある。ひとたびバスを逃せば、最低気温が氷点下20℃に迫る寒さの中、震えて待っていなければならない。アルペンスキー種目が行われる延慶に行く場合は事情がさらに悪くなる。延慶駅に到着してバスを3回乗り換え、ケーブルカーも3回乗り換えなければならない。ここには配車間隔が2時間のバスもある。7日に延慶に行った時はバス1本待つのに1時間30分も震えながら立っていた。

 実際に来てみると、中国が「オリンピック・レガシー」と宣伝していたものは「40分と5時間」くらい違うもののように感じられた。中国が最先端技術で作ったという「ロボットシェフ」が作る食べ物はどれも何かが物足りず、ボランティアが調味料を加えて配膳までしている。「すべての競技場に環境にやさしいエネルギーによる電力を供給する」と言って、「世界初のカーボンニュートラル五輪」と自慢したが、レストランでは基本的なゴミの分別もなく、一般ゴミと残った飲食物のゴミが同じゴミ箱に捨てられている(韓国ではこの二つを分別することになっている)。

 晋の故事に由来する「虚張声勢」(実力もないのに虚勢を張る)という故事成語が頭に浮かんだ。元祖と言える国でその濃い味を味わっている。

北京=イ・ヨンビン記者

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