李在明候補宅の隣室は京畿住宅公社の合宿所だった…野党「影の組織、ひそかに大統領選準備」

 韓国与党・共に民主党の大統領候補、李在明(イ・ジェミョン)氏が京畿道知事として在任中、京畿道傘下の京畿住宅都市公社(GH)が李候補の自宅マンションの隣室を賃借していたことが明らかになった。野党国民の力は隣室が李候補の大統領選出馬準備目的で使われたのではないかとの疑惑を指摘している。賃貸契約当時、GH社長は李候補の側近であり、物件所有者は警護請負業者の元代表だという。国民の力は京畿道の公務員が道庁イベントの名目で牛肉やすし、鶏の水炊きなどを大量購入し、李候補の自宅に届けさせていたとされる公金流用疑惑と関連づけ、隣室は李候補の警備担当者の宿舎だったのではないかと疑惑の目を向けている。

 GHは20年8月、城南市盆唐区藪内洞のマンション1戸(面積200.66平方メートル)を賃貸保証金9億5000万ウォン(約9100万円)で2年間賃借した。この物件は当時京畿道知事だった李候補の自宅の隣室だった。賃貸契約当時のGH社長は李憲郁(イ・ホンウク)氏。李憲郁氏は李候補が城南市長だった2015年、城南FC、不良債権買い取り金融機関のジュビリー銀行の顧問弁護士などを務めた人物だ。

 こうした状況について、国民の力の金起ヒョン(キム・ギヒョン)院内代表は17日、「GH社長がマンションを不法に使用し、藪内洞の影の選挙組織として、ひそかに大統領選の準備をしていたのではないかと疑われる」と述べた。金院内代表は京畿道の公務員B氏が道の公務用クレジットカードですし(10人前)、サンドイッチ(最大30人分)などを李候補の自宅に配達させていた点も疑っている。B氏は鶏の水炊き、ベトナム料理のフォーの出前も取った。常識を超える分量だったことからさまざまな推測が呼んだが、隣室のGH職員用だった可能性があると指摘した格好だ。

 GH関係者は問題のマンションについて、「遠距離通勤が難しい新入社員の宿舎」だとし、「実際に職員4人の合宿所として使用している」と説明した。李候補側も選挙準備のために使われたのではないかとの国民の力による指摘に対し、「明らかな虚偽事実だ」と主張した。民主党選対は声明で、「李候補と選対はいずれもGHの宿舎について知らず、GH職員の合宿所は100カ所を超えるという」と指摘した。

 一方、国民の力は李候補の隣室の「所有者」であるK氏が疑惑を増幅させていると主張している。登記簿上の所有者はK氏の父親とみられる人物だが、K氏はこの物件を担保に4回にわたり銀行の融資を受けた記録がある。K氏は人材派遣、警備などのサービスを提供する業者A社の元代表だ。K氏は李候補が城南市長を務めていた11年10月、城南市傘下の城南アートセンターの部長として特別採用された。K氏は採用に合わせ、A社の代表を退いた。その後、19年にA社は解散され、20年にGHはK氏と賃貸契約を結んだ。この物件に入居したGH職員が入社したのはA社の解散以降だという。A社の社員が会社解散後、GHに移籍した可能性があることを示している。国民の力の元喜竜(ウォン・ヒリョン)政策本部長は「K氏は07年、李候補の妻キム・ヘギョン氏と息子を連れ、カナダ留学まで行った仲だ」と指摘した。

キム・ミンソ記者、キム・ヒョンウォン記者

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