金於俊氏またも陰謀論「新天地信徒10万人が民主党予備選で李洛淵に投票」

 与党寄りのジャーナリスト、金於俊(キム・オジュン)氏が18日、与党共に民主党で大統領選に出馬する候補を決める党内予備選の際、新興宗教団体「新天地イエス教証しの幕屋聖殿」(以下「新天地」)の信徒が加わり、李洛淵(イ・ナギョン)氏に投票したと主張し、論議を呼んでいる。党内予備選で第3回選挙人団投票の際、李洛淵前代表(62.37%)が李在明(イ・ジェミョン)候補に大勝したが、そこに10万人に達する「新天地勢力」が介入したという内容だ。民主党内部からは「陰謀論」「分断工作」だとの批判が出ている。

 問題の発言は、金氏が国民の力の尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補と新天地の癒着疑惑を指摘した際に飛び出した。金氏は18日に公開されたユーチューブ動画で、「民主党の最後のスーパーウィークの際、突然10万人の成分分析がされていない人々が登場した。当時私たちの脳裏には新天地が浮かんだ」と発言した。同席した世論調査会社ウィンジーコリアのパク・シヨン代表は「宗教集団が(介入)したようだ」と同調した。

 金氏は「最後のスーパーウィークでは権利党員(選挙権がある党員)も投票率が落ちるのに、10万人が一度に動くとすれば、一つの組織内にいなければならず、忠誠度が高い集団でなければならない」と指摘した。当時は1、2回目投票では李在明候補がリードしていたが、3回目の投票で李在明氏の得票率がはるかに高かったのは、新天地の組織的介入があったからこそ可能だったとする趣旨の主張だ。

 すると、李洛淵氏の選対で政務室長を務めた尹永燦(ユン・ヨンチャン)国会議員は19日、フェイスブックで金氏に対し、「我が党員と主権者である国民をいんちき宗教勢力だと侮辱したことを謝罪しろ」と批判。金哲ミン(キム・チョルミン)国会議員も「民主進歩勢力を分断するな」と述べた。党内の一部からは金氏がまたもや陰謀論で混乱を引き起こしているとの批判が出ている。金氏は先月にもTBS(交通放送)ラジオで文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持者が人工知能(AI)を活用し、李候補が暴言を吐くフェイク映像を製作しているとの陰謀論を主張している。騒ぎがエスカレートしたことを受け、選対総括本部長の禹相虎(ウ・サンホ)議員は20日、「不適切な発言だ」とし、「傷ついた党員、支持者に事実ではない点を明言する」と述べた。金氏は同日までに特に立場を表明していない。

チュ・ヒヨン記者

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