韓国輸出企業の海外サプライチェーン「中国依存度」46%

輸銀海外経済研調査
再生可能エネルギーは71%
韓国の輸出企業68%「今年も輸出に支障」

 韓国輸出入銀行海外経済研究所が実施した「輸出企業海外供給網の現況および影響調査」によれば、韓国の輸出企業による海外のサプライチェーン(供給網)への依存度が46%に達することが分かった。特に再生可能エネルギー分野では中国への依存度が70%を超え、対策が求められている。輸出企業は昨年に続き、今年もサプライチェーンの悪化による困難に直面しそうだ。

 今回の調査は同研究所が調査機関ファインリサーチに依頼し、輸出企業542社を対象に今年1月4日から10日まで行われた。

 韓国の輸出企業のうち64%が海外のサプライチェーンを活用していた。また、海外のサプライチェーンを通じ、原材料・部材の35%を調達していることが分かった。海外のサプライチェーンに占める中国の割合が最も高かった。対中依存度は大企業で35%、中小企業で47%に達した。続いて、日本(14%)、欧州(13%)、米国(11%)、東南アジア(11%)の順だった。

 産業別に見れば、太陽光など再生可能エネルギー分野の対中依存度は71%と最も高く、繊維(57%)、鉄鋼・非鉄金属(53%)、電機・電子(52%)の順だった。同研究所は「韓国の大部分の産業が中国のサプライチェーンにかなり依存しており、サプライチェーンの多角化でリスクを軽減すべきだ。再生可能エネルギー産業の場合、対中依存度が高い他の産業よりも深刻な水準であり、対策が必要だと判断した」と指摘した。

 また、輸出企業のうち69%が昨年はサプライチェーンの悪化で輸出に支障を来したと答えた。産業別に見ると、繊維類(83%)と石油化学(77%)、自動車(73%)、再生可能エネルギー(71%)でその割合が高かった。地域別では東南アジア(76%)、中国(74%)、米国(72%)にサプライチェーンを置く企業の輸出が困難に直面し、日本(56%)、欧州(61%)から供給を受ける場合は相対的に影響が小さかった。

 輸出企業のうち68%は今年もサプライチェーンの悪化で輸出に支障が生じると予想した。対応策としては、「海外サプライチェーンのモニタリング拡大」(36%)、「在庫調整、保険などによるリスクヘッジ」(28%)など受け身の対応が多かった。23%は「対策なし」と答えた。

 同研究所は「大企業の中でも25%がサプライチェーンの悪化に対策を立てていない。それだけ企業レベルでの対応は容易ではない」と分析。その上で、「生産設備や取引網の転換といった解決策はコスト負担が大きいため、政策的にサプライチェーン転換に対する金融支援も考慮すべきだ」と指摘した。

クォン・オウン記者

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