「国際的視野を持つ韓中日の若者、過去は変えられないが未来は共にすべき」

韓中日3国協力事務局の欧渤セン事務総長

 「韓中日3カ国の青年たちは、過去は変えられないけれど、未来は共につくっていくことができます」

 韓中日3国協力事務局(TCS)の欧渤セン(センはくさかんむりに千の字)事務総長は最近、ソウル市鍾路区のオフィスで本紙のインタビューに応じ「韓中日3カ国は衝突と対立の時間を過ごすこともあったが、歴史を振り返ると協力の面の方が強かった」としてこのように語った。

 TCSは、北東アジア地域の平和と安定および共同繁栄のビジョン実現を目的として設立された韓中日3カ国政府間の国際機構だ。2011年9月にソウルに事務局が設立され、韓中日3カ国の人物が2年おきに交代で事務総長を務める。昨年9月に就任した欧事務総長は中国の職業外交官出身で、駐オーストラリア中国大使館参事官、駐グレナダ中国大使、中国人民外交学会副会長などを歴任した。欧事務総長は「韓国に長期滞在するのは初めてだが、韓国に対し常に良い印象を持っていた」と語り「両国は近隣同士で、文化的・伝統的に似ている部分が多く、韓国勤務は比較的なじみやすく感じられる」「韓国語を学ぶために努力中で、韓国の石焼きビビンバが好き」と語った。

 欧事務総長は、最近の国際情勢の変化と新型コロナ問題により韓中日3カ国は共通の挑戦と困難に直面したとし、3カ国協力の必要性を強調した。欧事務総長は、3カ国の歴史認識を巡る差異を克服して相互尊重と理解を促進するため、青年交流をTCSの中心課題として掲げた。現在TCSは「3国青年大使プログラム」「韓中日青年スピーチコンテスト」など九つの青年交流関連プログラムを運営中だという。欧事務総長は「最近、青年交流プログラムを通して会った韓中日の青年らは、ほとんどが国際的な視野を持っていた」とし「3カ国協力に対する前向きな理解を持った青年たちがいるので未来は明るい」と語った。

 最近「キムチ」「韓服」などを巡って浮上した論争に関しては「相互信頼と好感度を高めるために文化的共通性を、3カ国の絆を強化する動力にすべき」としつつ「同時に、互いに異なる文化の差は尊重し、和合と相生の道へ進まなければならない」と語った。

 また欧事務総長は、経済協力も3カ国協力の主要課題に挙げた。欧事務総長は「韓中日3カ国は『東アジア地域包括的経済連携』(RCEP協定)を通して、史上初めて一つの自由貿易体制の下で経済協力を行うことになった」とし「3カ国は歴史的に重要な意味を持つチャンスをうまく活用し、経済貿易協力を強化すべき」と語った。韓中日首脳会談は2年続けて開催されずにいるものの「3カ国協力は実務的な分野においてオンライン・オフライン方式で引き続き進められている」と語った。

 欧事務総長は「韓中日3カ国は、離れることのできない隣国として人文的な絆と経済的な融合度が非常に高い」とし「共同の努力を通して北東アジアの恒久的な平和と持続的な繁栄をもたらすことを望む」と語った。

キム・ミョンソン記者

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  • ▲韓中日3国協力事務局の欧渤セン事務総長が2月22日、ソウル市鍾路区の「Sタワー」で本紙のインタビューに応じている。/写真=パク・サンフン記者

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