拉致と勘違い? 別方向に走ったタクシーから飛び降りた女子大生、後続車両にひかれ死亡 /浦項

 4日午後8時45分ごろ、慶尚北道浦項市で走行中のタクシーから飛び降りた女子大生が後続車両にひかれて死亡する事故が起き、警察が捜査に着手した。

 浦項北部署によると、死亡したのは大学生の女性Aさん(20)で、KTX浦項駅からタクシーに乗り、大学の宿舎に向かおうとしていた。Aさんがタクシーに乗る前、Aさんの交際相手の男性はタクシー運転手にAさんが通う大学の宿舎まで送り届けてほしいと依頼した。しかし、タクシー運転手は男性の言葉を別の大学の宿舎と思い込み、その方向に向かった。警察はタクシーのドライブレコーダーを調べたところ、運転手が男性の言った大学名と異なる大学名を復唱していたことを確認した。

 タクシーが出発して間もなく、Aさんはタクシーが目的地とは別の方向に向かっていることに気づいた。Aさんの大学の宿舎に向かうには、浦項駅を出て、達田五差路を左折しなければならなかったが、タクシーは右折して迎日湾大路に入った。片側2車線の迎日湾大路を進むと別の大学に着く。

 警察がドライブレコーダーを確認したところ、Aさんはタクシー運転手に目的地を尋ねたのに続き、「車から降りてもよいか」と告げた。これに対し、運転手は「行きますよ」と言い、迎日湾大路を別の大学の方向にそのまま進んだ。すると、Aさんはタクシーのドアを開け、走行中に飛び降りた。Aさんは後続の乗用車にひかれ、出動した救急隊による心肺蘇生術を受けたが死亡した。当時Aさんは酒に酔ってはいなかった。

 警察関係者は「タクシー運転手とAさん、Aさんの交際相手の男性との意思疎通で誤解が生じて発生した事故とみられるが、正確な事故の経緯の捜査を進める」と話した。警察はドライブレコーダーの分析を道路交通公団に依頼した。

パク・ウォンス記者

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