【3月15日付社説】光州マンション外壁崩落事故の原因は無断設計変更、27年前の三豊百貨店崩壊事故とそっくり

【3月15日付社説】光州マンション外壁崩落事故の原因は無断設計変更、27年前の三豊百貨店崩壊事故とそっくり

 マンション建設中に6人の作業員が犠牲になった現代産業開発の光州花亭アイパーク崩壊事故は設計を無断で変更したことによる予想された惨事だった。国土交通部(省に相当)の調査で明らかになった。工期を短縮し工事を簡略化するため39階の床の施工・支持の方法を当初の設計とは異なった形で勝手に変更し、増加した重さに耐えられず崩壊したのだ。工期を短縮し費用を節約しようとする安全に対する現場の意識の低さが人命を奪う大規模惨事につながったのだ。

【写真】外壁が崩落したマンション工事現場

 工事の過程ではさまざまな部分で不法や手抜きが発見された。当初の設計だと床の工事には鋼管の支持台をしっかりと設置することになっていたが、現代産業開発はこの支持台を勝手にコンクリート製の仮壁に変更していた。そのコンクリート強度も設計の基準が満たされておらず、また構造物が十分に固まるまで必要なこの支持台も早期に撤去されていた。その結果、上層階の床が崩壊し、16階が連鎖崩壊するというあり得ない事故につながったのだ。

 工事監理は機能していなかった。現場の不法行為と手抜きを監視するはずの監理者は一連の問題を設計者や管轄の自治体に報告しなかった。監理者は問題が発見された場合、直ちに工事を中断させることができる。ところが事故現場のあちらこちらに問題があったにもかかわらず、監理者は何もしなかった。不法や手抜きから顔を背けたと言わざるを得ない。監理に対する施工者や建設会社からの圧力などについては今後の捜査で全て解明しなければならない。

 全世界で韓国のイメージに泥を塗った1995年の三豊百貨店崩壊事故も設計の無断変更が主な原因だった。複合商業施設として計画されていた本来の設計をデパート用途に勝手に変更し、これが全体的な手抜きにつながった。この事故をきっかけに建設関連の制度や慣行を見直すなど大騒ぎだったが、27年が過ぎた今も同じような後進国型の手抜き事故が繰り返されたのだ。

 現場の監理さえしっかりと機能していれば手抜き工事はほぼ防ぐことができる。しかし今の制度だと監理者は施工者から報酬を受けるためその顔色をうかがうしかない形になっている。地方自治体が施工者から管理費の委託を受けて費用を監理者に支払うなど、監理の独立性を強化する仕組みを導入すべきだろう。

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