「韓国から輸入した服を触ったら感染」…中国メディアがあきれた主張

 中国で、新型コロナウイルスの「オミクロン株」感染者が急増する中、地方当局がコロナの感染源について、韓国から輸入された衣類と品物が原因だと指摘した。

 中国メディア「中国経済網」が17日に報じたところによると、最近、浙江省杭州市にある海外物流団地で多数のコロナ感染者が発生した。これについて中国の疾病管理本部は、汚染された輸入品によってコロナ感染が発生し、その後、人から人へと感染した可能性が高いと発表した。当局は感染拡大を阻止するために、海外から入ってきた物品に対し、別途の消毒作業を実施することを決めた。

 中国の各メディアは、輸入品の中でも特に韓国の衣類を感染源とみているようだ。今月10日には韓国の輸入衣類に対して警告も出ている。北京商報など現地メディアは「浙江省の複数の地域で発生した感染者が、韓国から輸入された衣類に触れていたことが確認された」と報じた。

 今月15日にも、別の中国メディアが「浙江省の複数の場所で発生したコロナの事例を見ると、韓国から輸入された衣類に触れたことが確認されている」として「韓国の新規感染者数は一日に34万人を超え、過去最多を記録した」と報じた。

 このため、中国の大手ポータルサイト「百度(バイドゥ)」では「韓国輸入衣類」と検索すると「ウイルス」「伝染病」「韓国輸入衣類に何が?」などのフレーズが「お勧め検索ワード」に表示され、関連記事やコメントが多数見つかる。

 これに先立ち中国の地方当局は、韓国製の衣類について、輸入と購入を控えるよう勧告していた。浙江省紹興市当局は今月7日、メッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」の公式アカウントで「最近、杭州市のコロナ感染者の1人が外国からの輸入衣類を通じて感染したことが分かった」として「市民は必要のない輸入品を買うべきでない」と勧告した。

 紹興市当局は、韓国からの輸入衣類を「コロナ危険群」に挙げた。同市は「最近、輸入品を買ったことのある人、特に韓国から輸入された衣類を購入した人は、選別診療所でPCR検査を受けなければならない」と呼び掛けた。

 浙江省の徳清県も「衣類輸入の従事者や、最近輸入衣類を購入した住民は、管轄地域の管理当局に申し出て、無料のPCR検査を受けるように」と呼び掛けた。

 同様の勧告が出ている地域は浙江省紹興市のほか、同省の東陽市、江蘇省リツ水県の一部などだ。

 杭州市疾病統制センターのチャ・オガン主任は現地メディアとのインタビューで「海外の物品との接触を最低限にしなければならず、できれば接触しないようにすべき」と話した。さらに「仮に接触する場合は、徹底的に防護と消毒をしなければならない」と勧告した。

 16日の中国の新規感染者数は3290人だった。中国はコロナの感染者数が安定していたが、今月初めから感染が拡大し始め、15日には5154人を記録した。これは武漢を中心に中国でコロナ感染者が急増した2020年2月初旬を超えるレベルだ。当時は一日3399人をピークに感染者が減少した。

キム・ジャア記者

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